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今日はまた万屋へお邪魔している。何故かというと、昨日の晩から深く考えた結果だった。
「で?その考えって何」
「私って、可愛いしスタイル抜群だし気が利くし…何をとってもモテる要素だらけだと思うんだよね。でも、副長が振り向いてくれないのは料理が出来ないからなんだと思うの」
「いや、まずその素敵なポジティブシンキングを…」
「だから新八君に料理を習おうと思ってやってきた次第であります」
「俺の話聞けっつーの。くっだらねェな全く…もううちの台所崩壊させるんじゃねェぞ」
銀ちゃんに白い目で見られつつ新八君と料理を開始した。今日はオムライスを習う予定だ。巷で聞いた噂ではオムライスさえ出来れば間違いないということだったので…あ、でも副長はオムライスにもマヨネーズをかけるのか?うわ、気持ち悪い。
「名前さん聞いてます?」
「あ、ごめんごめん!で何だっけ」
「まずは材料を斬ることから始めましょう。玉ねぎのみじん切りできます?」
「バカにしてもらっちゃ困るよ。そのくらい出来ますー!見ててね!…あ、」
「ちょ!言ったそばから何やってるんですか!絆創膏とって来るんで大人しくしててくださいよ!」
「うっわー」
「ちょっと名前ちゃん、もう台所を崩壊させたわけ?……って指切ったの?ダッサー」
「銀ちゃんのバカ!これ地味にめっちゃ痛い!山崎並みに地味だけど痛い!」
「こんなの舐めりゃ治るって、っと」
「※#%$&!?」
「これでオッケー」
「な、舐めた!舐めた!?舐めたよね!?」
「何が悪いんだよ」
うわ!銀ちゃんってば私の指舐めた!パクって!なんの躊躇いもなしに!ビックリしたって言うかちょっとドキッとした!うわヤバイ!
「…という事態が起こりましてですね」
「それを俺に報告する必要がどこにあったんだ」
「副長以外にドキッとしてしまった自分が許せなかったんで自己申告してみました。でも大丈夫、私が愛してるのは99.9%超の確率で副長だけだと思う!多分」
「残りの0.1%はあの万事屋ってか?くだらねェ」
「副長怒った?うわ怒ってる!なんで?心配しなくても私は全てを副長に捧げるつもりですから!身も心も!なんつってー!って聞いてる?」
「(万事屋…殺す)」
「おーい副長?」
まさかの銀ちゃんに対する萌え体験記でした。副長めちゃくちゃ機嫌悪いけど何故だ。