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「大体なんでまた俺が引率なわけ?お前らで勝手に行けばいいじゃん。俺の有給返せマジで」
「久々に可愛い可愛い教え子の顔をまとめて見られるんだからありがたく思えって」
「お前らのどこが可愛い教え子なんだよ。史上最悪の問題児集団の間違いだろうが」

あれから5年。私と土方くんはみんなから1年遅れで無事に大学に入学し、そして無事に卒業した。今回は卒業を期に結婚する私たちのお祝いと、5年前最後まで出来なかった修学旅行の続きを兼ねてということで、またあの頃のメンバーを集めて修学旅行を再開したのだ。

なんだかんだと文句を言いながら付き合ってくれる銀八を始め、それぞれ忙しい仕事の合間を縫って私たちのために集まってくれた3Zのみんなには本当に感謝しかない。

「しかしお前もついに土方と結婚するんだなァ……」
「寂しいでしょ?可愛い教え子が嫁に行くなんて」
「嫁ぎ先が最悪だろ。」
「そう?ルックスは最高だし公務員だよ?何一つ問題は見つからないけど」
「はいはい惚気てんじゃねェよ。それなら俺でも条件一緒じゃね?ダメ?」
「おっさんには興味ない」
「おまっ!おっさんって言ったな!?」

あの頃と同じように引率の銀八と、喧嘩しながらも楽しそうに歩く沖田くんと神楽ちゃん、近藤くんと妙ちゃん、新八くん、以下略。

懐かしいなあ。そうそう、丁度ここで馬にはねられて私はあの世界に行ったんだっけ。あっちの土方くんたちは元気かな?5年も経ってたら大分変わってるのかも。坂田さんはまだダルそうに万事屋なんてやってるのかな。真選組のみんなは、土方くんは…

「何笑ってんだ?」
「んー?未来の土方くんを想像してるの」
「変な奴」

そう、私がこっちで眠っている間に向こうで出会った大人の土方くん。…あの人は幸せになっているのかな。

隣を歩く土方くんの横顔を見上げながら考えるていると、周りが急に騒がしくなった。

「暴れ馬アル!!」
「映画村だからってそんなものまで再現しなくても…」
「ちょっと待て、あれこっちに来てねェかィ?」
「ナマエ!!!危ねェ!!!」






「いたたたた…もう!何なのよ毎回毎回……」
「誰だお前、急に降ってき……あ」
「ん……あれ、ちょっと待って、」
「お前…もしかして…」
「土方くん……?」
「何で!テメェがここに!?」
「えーっと……」

ーーー修学旅行(パート2)の最中に馬にはねられて転んで気が付いたらここにいました…。

「えーっと…土方くん、幸せ?」
「問題児が降ってくる瞬間まではまあまあ幸せだったぜクソ」
「会えて嬉しいくせに」
「…ったくよォ。指名手配犯ではあるが発明家のじぃさん紹介するから今回はさっさと帰れよ?」
「え!そんな人いるなら前の時なんで教えてくれなかったの!?」
「お前がいない間にこっちの文明も進んでるってことだよ」

私の波瀾万丈はまだまだ続くようです。

fin!


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