×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

真選組の捜査も虚しく、高杉くんの居所はおろか目撃情報すら上がらないまま二週間が過ぎた。このまま捜査を続けている時間もなければ、人員を割く余裕もなく、真選組は高杉くんは恐らくもう江戸を離れているのだろうという結論づけた。

「ってことは!もう外にでても良いですか土方くん!」
「ああ?」
「う、怖いからその目やめて」
「そうだなあ…そろそろ良いか」
「ほんと!?」
「ただし誰か連れて行けよ」
「えー」
「えーじゃない」

土方くんはそう言ったけど、みんな忙しいらしく誰も私のお守を買ってでてくれなかった。ちぇ。もう二週間も軟禁状態だったのだ。いい加減外に出るもんねー!!

というわけで一人で外に出て早々に後悔した。なんで?なんでこんなところにこの人がいるの?は?意味わかんないんだけど。二週間探していなかったじゃん!なんでいんの!!

「おめェ、この間真選組の連中と一緒にいたよな」
「えーと人違いですよね」
「ククク…俺が冗談を言っているとでも?」
「そうですよねー…もしかして私って攫われたりします?」
「ああそうだな」
「えー、高杉くんは大人しくそろばん塾にでも行ってなよー。河上くんとのバンドは?やってないの?」
「ほぉ…万斉まで知ってやがるか。面白ェ。やっぱ連れて帰る」
「私なんて役にたたないよ」
「体の相手くらいできんだろ」
「無理無理!女子高生相手に何言ってんの?」
「うるせェ喚くな」

なんという早技!!!体を縛られ担ぎ上げられてしまった。もうちょっとマシな扱いしてくれてもいいんじゃないの!?俵担ぎって!せめてお姫様抱っこにしてよ!!

あーもう…土方くんにあったら全力で土下座しよう。ごめんなさい。


prev | next