【 酸素欠乏症候群 】

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ーーーナマエさん、里より帰還命令です。非常事態のため至急里にお戻りください。

湯の国の大名の護衛任務もあと3日で終わるという時だった。とても難易度の低い任務であったために、自分の中で渦巻く気持ちを整理するのにとてもいい時間だったと思う。もう少し時間が欲しい所ではあるが…非常事態と言われてしまえば仕方が無い。私は木の葉の上忍なのだ。里のために出来ることがあるのなら、なんだって。

そんな気持ちで里に戻った私はただただ驚愕することしか出来なかった。

(なにが起こっているというの?)

町は壊滅状態で、至る所に綱手様の口寄せによるカツユ様がいる。

「敵は」

「暁という組織のペインというもの達です」

「状況は!」

「ご覧の通り…しかし、まだナルトが交戦中です」

「ちょっと、カカシは・・・はたけカカシ上忍は」

「それが・・・」

状況を教えてくれた忍に案内してもらい、カカシが暁のメンバーと交戦した場所へと向かった。瓦礫に埋れ、静かに目を閉じているカカシ。なに?どういうこと?悪い冗談よしてよ、何こんな所で寝てるのよ、ねえ?カカシ、起きてよ…いつもみたいに私におかえりって言いなさいよ、お願いだから、

「ナマエさん、綱手様からの伝言があります」

カツユ様が私の肩に乗って話しかけてくる。"上忍・はたけカカシは木の葉の里のために敵の情報を我らに託し、交戦の果てに死亡した"

(カカシが、死んだ?)