「なつめちゃんの苦手なことって何ですかねぇ?」
『どーしたの?いきなり…?』
テレビを観ていたなつめは突然の紫呉の問いに顔をあげる。彼は笑みを浮かべながら、そんな少女を見つめていた。
「いやー、なつめちゃんの苦手なことって何かなぁって…ふと思ったんですよ。」
『あたしの苦手なことねぇー…あ!
「勉強』…とかだめですよ?」
『なんでわかったの…?』
以前としてにこにこ微笑む紫呉に、なつめは苦笑する。
「別に虫とかも嫌いじゃないですもんね?」
『まぁ、ある程度なら…あ、でも
「カエルは…』苦手ですよねぇ。」
『………。』
思わず黙り込むなつめ。首をかしげる紫呉。
『あたしが一番苦手なのってしーちゃんかもね……。』
「それは光栄です。」
君の一番なら何でも
(嬉しいんですよ?)
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