『おはよー!』


いつものように元気な挨拶をしながら教室に入ってくるのは言うまでもなくなつめ。それにクラスメイトたちはいつものように挨拶を返すのだが今日はそれだけではなかった。



「草摩さん!放課後暇かな?///」

「甘いものが食べたいなぁ…なんて///」

彼らの言葉に耳を傾けながら自分の席に着くと、ふわりと微笑み彼らを見上げるなつめ。


『放課後は…ひまだけど、甘いものは持ってないや!』



"甘いものは持ってない"というフレーズに一度は肩を落とした彼らだが、"放課後ひま"を思いだし一斉になつめへ集まる。


「なら俺と帰ろうぜ!///」

「いや、俺と!//」

「何でだよ!俺だって…//」



目の前で争いを始めてしまった彼らにどうしようかと考えていると、夾が慌てて立ち上がり教室を出ようとする。しかし担任によって制され、やむなくHRを受けることとなった。























放課後


校門には可愛らしいうさぎのリュックを背負った楽羅が。それを見た瞬間走り出す夾、もちろん追いかける楽羅は先ほどまでの少女とは思えない形相だった。




―――――――――――……










結局捕まってしまいとりあえず家に帰ることにした5人。


「少しぐらい…優しくしてくれたって…」

「泣〜く〜な〜っ…ι」



夾に冷たい言葉をかけられしくしくと涙をこぼし始めてしまった楽羅に夾は頭を抱える。そんな二人に紫呉はいちゃつくなら外でやれと突っ込んだ。


「そうだ…じゃあこうしない?ゆんちゃんと透君も混ぜて…Wデートにするの…!」

楽羅の提案にもちろん夾は唖然とし、突然話題を振られた二人はきょとんとしている。



紫呉は楽しそうだと羨ましがり夾はまさかの展開を止めようと声をかけるが、楽羅は構わず嬉しそうに紫呉と話す。


「ちょ…ちょっとまって。」

「おいっ!なんで俺がクソ由希と……」


さすがの由希の声に続きついには夾が怒声をあげかけるが。




『うわぁ!いーな…あたしデートなんてしたことないやぁ!!』


いつの間にか透の横に座っていたなつめは嬉しそうに透へ『いーね!デート』と話しかける。



『ゆんちゃんも夾ちゃんもデート行って感想聞かせてね。』

「ならなつめちゃんも一緒に行こうよ!」


楽羅の誘いになつめは明日は用事があるからと笑顔で答える。




『だから楽しんできてね?夾ちゃん!』

「………勝手にしろ…ι」


なつめには逆らえない夾は、嬉しそうな彼女を見て渋々了承した。







 


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