クリスマスが終わったら。



べつに、クリスマスなんて特別に思ったことはない。
もう、子供じゃないんだし。
だから、わざわざ会いにこなくてもいいよ。
一人でゲームしてるし。


そういったら、先生に笑われた。


「お前はまだまだ子供だよ…」
「子供じゃないもん」
「もんって…、なぁ…」


苦笑する、先生。
電話越しの声は近くて遠い。

耳元で声は聞こえるのに、今近くにはいないから。


「拗ねてるのか」
「拗ねてないです。先生なんていなくても、平気…です。」
「嘘つけ…」
「ほんと、です。平気です、俺」


いなくても、平気。これは、ほんと。
だけど、いなかったら寂しい。
寂しすぎて…、苦しくなってしまう。

だから…。


「クリスマスなんて、一人でも平気ですから」
「里桜」
「そのぶん、ずっと、一緒にいてください。」


特別な日なんていらない。
先生といれば毎日特別だから。

だから、クリスマスが終わったら…
そしたら、会いに来て。




※クリスマスに出張がはいった疾風でした。

[ 1/2 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]

戻る



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -