クリスマスが終わったら。
べつに、クリスマスなんて特別に思ったことはない。
もう、子供じゃないんだし。
だから、わざわざ会いにこなくてもいいよ。
一人でゲームしてるし。
そういったら、先生に笑われた。
「お前はまだまだ子供だよ…」
「子供じゃないもん」
「もんって…、なぁ…」
苦笑する、先生。
電話越しの声は近くて遠い。
耳元で声は聞こえるのに、今近くにはいないから。
「拗ねてるのか」
「拗ねてないです。先生なんていなくても、平気…です。」
「嘘つけ…」
「ほんと、です。平気です、俺」
いなくても、平気。これは、ほんと。
だけど、いなかったら寂しい。
寂しすぎて…、苦しくなってしまう。
だから…。
「クリスマスなんて、一人でも平気ですから」
「里桜」
「そのぶん、ずっと、一緒にいてください。」
特別な日なんていらない。
先生といれば毎日特別だから。
だから、クリスマスが終わったら…
そしたら、会いに来て。
※クリスマスに出張がはいった疾風でした。
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