今日は養護教諭が出張で、保健室には保健委員であるオニキス一人しかいなかった。薬品の棚を整理していると、がらりと扉の開く音がして振り返る。

「…あ。先生?」

「よぉ、オニキス。仕事頑張ってるか?」

立っていたのはオニキスのクラス担任、そして恋人でもあるニール・ディランディだった。校内で会うのはHRか授業か放課後の進路指導室で、保健室に顔を出すのは珍しい。

「どうしたの?保健室に来るなんて。」

「お前に会いに、じゃ駄目か?」

ニールは少しおどけてそう言い、後ろ手に保健室の扉を閉める。

「いや…駄目っていうか…」

からかわれているのかと戸惑いながらニールを見つめ、オニキスはその視線を彼の右の手元で止めた。

「先生、指怪我してる…!」

駆け寄って確認すると、右手の人指し指の先が切れ、そこから血が流れている。見上げると、オニキスの視線を受けてニールはバツが悪そうに笑った。

「割れた花瓶片付けるの手伝ってたら切っちまって。」

細く切れた傷口からは、まだ新しく赤い血珠が浮いてくる。

「消毒するから、そこ座っ…!」

座椅子に案内しようと踵を返すと、突然腕を引っ張られ、バランスを崩した瞬間覆い被さった唇に言葉を奪われた。

「ん…っ」

左手が頭の後ろに回される。オニキスは酸素を求め、小さく呻いてニールのカッターシャツの胸元をくしゃりと握り締めた。

「…は…、ニール…」

「知ってるか?オニキス。唾液には殺菌効果があるんだぜ?」

間近にニールの顔があり、気恥ずかしくなって目を逸らす。

「…消毒済んだら、職員室戻ってよね。」

口許に差し出された指先の傷口をてろりと舐め、オニキスはそれを口に含んだ。血液特有の鉄臭い味が広がる。

「別に俺はこのまま保健の授業突入でも全然構わねぇけど…?」

指先に舌を這わせるオニキスを見つめながら、ニールは不意に声のトーンを甘くした。左手が腰のラインをなぞる。言葉の意味を理解して、オニキスの頬が朱に染まった。

「…!」

「冗談だって。お前動揺し過ぎ。」





専属消

(ニールが言うと冗談に聞こえないの!)
(なら本当にしてみるか…?)
(ちょ…、場所考えてよ馬鹿…!)










20091104
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学パロのロックオン先生を再び
ロックオン、教師 ヒロイン、生徒の学パロ
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授業は実技ですねこんな話でスイマセ…wwwリクエストありがとうございました^^



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