静かな部屋に、カタカタとキーボードを叩く音が響く。向かい合ったパソコンに幾つもの文字を打ち込んで、ビリーはふう、と小さく溜め息を吐いた。眼鏡を外し、酷使して疲れた目を押さえる。

「お疲れ様です、カタギリ技術顧問。」

「…おや。君か、オニキス。ありがとう。」

ことり、と机にコーヒーが置かれる。ビリーは顔を上げて微笑んだ。オニキスもにこりと微笑みを返す。

「あ。頼まれていた資料、集めておきました。あと、エーカー上級大尉から前回のカスタムフラッグの模擬戦データを預かっています。今お渡ししますか?」

「いや、後で見せてもらうよ。……しかし君のような有能な助手がいてくれると、心強いね。助かるよ。」

ビリーはオニキスの手を引いて、自分の膝の上に座らせた。そのまま後ろからふわりと抱き締める。

「あ…ビリー、仕事中ですよ。いいんですか?」

「いいじゃないか。少し休憩しよう。」

オニキスの髪に顔をうずめて、目を閉じる。柔らかな香が鼻孔を擽り、伝わる体温が疲れた体を慰める。

「君といると、仕事の疲れも吹き飛ぶよ。」

「相変わらず、言葉がお上手ですね。」

「本当のことを言ったまでさ。嘘を吐いてまで他人の機嫌を取ろうとする甲斐性なんて、生憎持ち合わせていないからね。」

ビリーはそう言って、オニキスの髪に指を絡めて遊ばせる。

「仕事がはかどるのは、オニキス…君がいてくれるお陰だよ。勿論、君が有能な助手だという理由だけではなく…ね。」

ビリーは自分を見上げるオニキスの唇に、軽い口付けを落とした。暫くそのまま唇を重ねる。

「オニキス、どうだい?今夜…」

「…!私が…断るとお思いですか?」

首に手を回し、今度は自分から口付ける。ビリーは驚いたように少し目を開いて、それから嬉しそうに微笑んだ。





がいるから

もう一仕事、頑張ろうか。











Req≫夢主助手設定で甘夢

20080126



00TOP