コックピットに座り、操縦桿に軽く手を添えてブリッジからの発射シークエンスを待つ。


『射出準備完了。タイミングをキュリオスに譲渡。』


通信機から聞こえてきたフェルトの声に、アレルヤは小さく一つ息を吐いて目を閉じた。


「行ってくるよ、オニキス。」


今はスーツに隠れて見えないが、揃いの指輪がはまった左手の薬指に唇を寄せて。


「アイハブコントロール。キュリオス、アレルヤ・ハプティズム、介入行動に入る。」


通信機に応答を返し、機体は鮮やかな緑のラインを描いて宇宙へと飛び出した。





それは一つの

無事に君の元に戻れるように。











20080411



00TOP