「ありがとうね、刹那。買い物つき合ってくれて。」
「…構わない。俺も用事があったから、そのついでだ。」
目が合うと、刹那は少しだけ頬を緩めた。普段あまり見ることの出来ない表情に、オニキスは嬉しくなって微笑み返す。
「ありがとう。」
「あぁ。」
人通りも疎らな昼下がりの公園のベンチに、二人で並んで腰掛ける。
いつからだろう。気づけばオニキスを目で追っていて、声を掛けられると何だか嬉しくて。
一緒にいると、とても暖かい。
「…」
「…刹那?」
手を伸ばし、刹那はそっとオニキスの髪に触れる。一房を手に取り、柔らかな髪に唇を寄せると、鼻孔を擽る甘い香に目を閉じた。
こんなにも愛しい君に出会えてよかった
Req≫甘夢
20080108
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