ある日、わたしは小腹が空いたのでいろいろ漁っていたんだ。
そしたら、テーブルの上に美味しそうな桃があるではないか!!
ラッキーと思ったのも束の間。
桃は缶ではなかった!いや、知ってたよ。見たらわかるもん!
問題は、どうやって皮を剥くか………。
とりあえず包丁だよね。
わたしは桃を持ってキッチンに行く。
そしていざ包丁を持って皮を剥こうとするも、どこから切ればいいかわからない!!
しばらく桃とにらめっこしていると、ジンさんがやって来た。
ちょうどいいところに…天の助けだ。
「ジンさんジンさん!」
「断る」
「早い!まだわたし何も言ってないよ!!」
「お前の事だ。そいつの皮が剥けねぇんだろ」
ぐぬぬ…ジンさんは何でもお見通しなんだから。
……それだけわたしのことを見てるってことだよね!!
「そ、そうだけどさ……。
ジン様、どうかこの果実の皮を剥いて頂けませんか?」
「……仕方ねぇな。
お前にやらせると食う部分が無くなるからな」
え?ひどくない?
そこまで不器用じゃないよわたし。
でも、ジンさんならキレイに剥いてくれそうだ。
「ジンさんありがとう!!愛してる!!」
ジンさんはフッと鼻で笑った。
そして、皮剥きをジンさんに代わってもらうのであった。
-
bkm