あとがき

もだもだする、という表現が何より似合うお話でしたが、この連載は「両片想いの蒼世さん夢が読みたい」という友人の一言から動き出しました。
いい年をした大人が慣れない感情と恋心に振り回されて、終始めんどくさい二人を追いかけるだけの連載、いかがだったでしょうか?

元々、私と友人とのやりとりの中で「蒼世って恋愛するとこうだよね」、というイメージを出し合っていたのですが、それがどんどん形になっていって、結果的に蒼世の夢小説としてこうしてみなさまにお届けすることとなりました。
正直、はじめはあまり乗り気ではなかったのですが、書き進めれば書き進めるほど安倍蒼世というキャラクターに愛着が沸き、次に犲に愛着が沸き、もだもだしている二人に愛着が沸き…と、終わりが近付くにつれて一気に書いてしまいたい!と思ったちょっと不思議な作品でした。

青臭くて甘酸っぱい青春を、大人になってもしていたい。作中でも鷹峯さんが「大人になってから青春するなんて最高じゃねぇか」と言っていますが、今回のテーマはまさにそのままで、大人になってもあの頃みたいな青臭い気持ちを忘れずにいたい、という思いで書き上げました。
年齢と経験を重ねるにつれ、あの頃の純粋な心や初心な気持ちというのは薄れていってしまいますが、そういった感情を少しでも思い出していただければと思います。

季節を夏に設定したのは、青い空と汗と涙と青春、というのが私の中でひとつの集合体みたいなイメージで、全部が揃うとやっぱり書きやすいかな、と思ったからです。なので夏の間に書き上げたかったわけですが、そのノルマも無事にクリアしてホッとしています。

作中で蒼世の仕事上の恋人も出てきましたが、あれは公式にそういう裏設定があったみたいなので取り入れてみました。本気でない女性には冷め切っているクールで格好いい蒼世ですが、本命相手だと終始ヘタレキャラになってしまう、というのは、個人的な私の願望です。でも、きっと蒼世は本気の恋愛したらこんな感じだろうな、と踏んでいます。

今回はヒロイン視点と蒼世視点を交互に組み合わせて物語を勧めていきましたが、最後は蒼世からの告白でしたね。
あそこで蒼世がヒロインになんと言ったのかは、みなさまの中で補完してください。どうか蒼世くんのセリフが、男らしいものであることを期待します。

最後まで青春のように駆け抜けて書き上げた作品、少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
ここまで読んで下さったみなさま、本当にありがとうございました。


2015.08.17 管理人:K

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