堕落しろ、オレの腕の中で
2011/03/28


これの角都サイド


まず飛段がオレに身体を売っているという噂を流す様に部下に指示を出した。しかし社長それはあんまりでは、と口答えする部下(青髪の鮫顔だが優秀な男だ)を無視してオレはすぐ次の行動に移る。
専属秘書命令を出したのだ。
そうすると奴は瞬く間に女たちから妬まれる存在になった。大した才能もない癖に社長に気に入られるなんてよっぽど身体の具合がいいんだろう!そんな陰口がオレを取り囲む。まさに愉悦だった。しかしチェックを怠る事はしない。用が済んだらあの女たちは即刻クビにしなければならんな。

しばらくすると職場に居場所がなくなったのか、奴は職務時間のほとんどを社長室で過ごしていた。
来いと言ったのはオレだった。
だが、奴は見た目に反してなかなか手強い。様々な手段を使ったが(時には目を当てられないほどひどい事もした。精神的に一番効いていたのがジャシンというおかしな宗教に関してだが、オレはどうも好けなかったので目をつぶる事にしている)どれも上手くは行かなかった。もちろんそれに腹を立ててはいたが、奴はどこまでもそうあるべきだと思っている。人形のようになる事を望んでいた訳ではないし、そうでなくては張り合いがないではないか。

「オレがイくまで待て」
いつもは後ろから乱暴にしている行為にも飽きてきたころ、ほんの気紛れに挿入したまま横抱きの形を取った。身を屈めてキスをしながらそっと奴の様子を窺う。キス自体は珍しくはないがオレから仕掛けたことに驚いたのだろう、飛段はサッと顔を赤らめる。とっくに成人している癖に初心なところがひどくたまらなかった。
「……角都」
初めて行為中に名前を呼ばれたことに気付き、オレは我慢出来ずに目の前で艶かしくうねる身体に夢中で腰を打ち付けた。
「あ、角都、角都…は、ぁっ」
悔しそうに顔を歪めながら意味を成さない言葉とオレの名を呼び続け、涙を流す飛段は誰よりも。
「飛段…、ッ」
我ながら情けない声だとは思ったがもう待てなかった。ずっと求めていた、すぐにでも欲しかったが飛段とオレはあまりにも遠く、奪えなかった。だが、今は。
(さあお前の信じる者も帰る場所も逃げる場所も、全てオレの腕の中にあるぞ、飛段)




独占欲の強い角都を書きたかったんだけど、イミフになったww
でも幸せにしたかったので書けて良かったかな\(*^^*)/
……え、これ幸せだよ?(笑)
あと心情は曝せないの飛段も早く助けてあげたいんだけど文がなかなか思いつかん



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