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時空戦艦クロノスブルー
0.はじめに
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陣営:制限無し
推奨人数:3〜4人
推奨スキル:攻撃魔法スキル、戦闘スキル全般、注視、聞き耳などの探索スキル
時間:35時間程度
GMボーナス:ステータス成長5pt、任意のキャラの固有スキル追加
ダンジョン「時空戦艦クロノスブルー」専用シナリオです。
戦闘がメインとなりますが、探索もあります。
クリア失敗もあり得るので、探索者には相応の準備をさせてください。
ルート分岐や、NPCの好感度によるイベントなどが発生します。
GMを希望される方はシナリオをよく読み込んでください。
※強敵との戦闘の可能性があるシナリオです。
◎制限時間はなし。
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
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1.シナリオクリア条件
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クリア条件
「魔獣生息域1〜4層の制圧」または「魔法都市イーラの救出」
魔獣生息域の制圧が終わると、時空のひずみに突入し、
探索者たちはそこに飛び込むことで、ダンジョンから脱出できる。
エンディング1「殲滅完了!」
シドは艦内にいる探索者たちを笑顔で出迎えると、
探索者たちをコックピットへ案内してくれます。
「もうすぐお前たち世界へつながるひずみへ到着する。短い間だったが、達者でな」
シドはそれぞれの探索者の手をとり、握手をします。
機体はゴゴン……という音を立て着陸し、
『可視型不定時空領域B-382、目的地へ到着しました』
とオペレートが到着を告げます。
「さて、お別れだ。外まで見送るよ。気をつけて帰れよ」
シドは、出入り口を開けると、探索者たちを外へ案内します。
ほかの乗組員たちも、見送りに出てくれるようで、一緒に外に出ていきます。
「じゃあ、またね。いつでも待ってるから」
「アホか、おっさん。
またがあったらたまったもんじゃねえだろ、こいつらからしてみたら」
「だって、みんながいる間は楽だったんだもん」
「明日からまた激務だ。気合入れておけよ」
「あーあ」
やる気がなさそうにうなだれるアーノルドをシドがどつくと、
隊員たちは笑いをこぼして、探索者たちへ見送りの敬礼をしてくれます。
「時空監査機関クロノスブルー一同、みなさんの無事をお祈りします」
元の世界へとつながるひずみは探索者たちの目の前に浮かんでいます。
ここをくぐれば、もとの世界へ帰ることができるでしょう。
ひずみをくぐると、最初に<青い渦>と対面したあの森へたどりつきます。
探索者たちはそこであった、全ての記憶を失っていることでしょう。
おめでとうございます。シナリオクリアです。
エンディング2「破壊の衝動」
探索者たちが目を覚ますと、そこはクロノスブルーの艦内でした。
しかし、様子がおかしいのです。
機体は激しく揺れ、パネルはすべて赤く点滅し、
緊急を知らせるサイレンが艦内に響いています。
他の船員の姿は見当たりません。
探索者たちが状況を飲み込もうとあたりを見回すと、
コックピットの扉が開けっ放しになっていることに気付きます。
コックピットには一人、シドが立っていました。
表情は険しく、ですが静かな声で、シドは語ります。
「……他の乗組員たちは、全員元の時間軸へ帰った。
安心しろ、お前たちも無事に元の世界へ帰す」
その時、オペレートがこう告げます。
『緊急事態発生。あらゆる時間軸に致命的な異常が出現しました。
原因は何者かによる、予測できない異常な時空干渉によるもの。
正常な時間軸を保つために、この機体はあと60秒で消滅します』
シドの小さな舌打ちが聞こえたかもしれません。
彼は探索者のほうへ振り返ると、静かな声で語ります。
「……そういうわけだ。この機体はまもなく消滅する……
あと20秒もすればお前たちは元の世界へ戻れるだろう。短い間だったが、達者でな」
シドがそうほほ笑んだとき、彼の体は透けていて、
すでに彼はホログラムと化して消えていく直前だということがわかります──
そして、機体は再び激しく揺れ、まばゆい閃光が探索者たちを包みます。
探索者たちが再び視界を取り戻したとき・・・
そこは、<青い渦>と対面した森の中でした。
探索者たちは、そこであったすべての記憶を失っています・・・
おめでとうございます、シナリオクリアです。
エンディング3「再生への意思」
探索者たちが目を覚ますと、そこは空いたオフィスの一室。
窓からは近未来的な高層ビル群が覗き、ずいぶんと発達した都市だとわかります。
並べられているはずのデスクや
椅子の類はすべて片づけられていて、がらんとした空間です。
探索者の足と腕には特殊な拘束具がついており、身動きがとれません。
身に覚えの無い事態に探索者たちが困惑していると、
ヒールをカツカツと鳴らして、通路から黒髪の女性がやってきます。
「さて、事情聴取の時間です。
あなたたち、なぜあんなところにいたんですか?理由をお聞かせ願います。
何処って──リジェネレーターの内部です!
関係者でも立ち入りは禁止されているのに。
その上、全員身元不明です。怪しすぎます」
イラリオンがいる場合
「約一名、非常に見覚えのあるお顔の方がいらっしゃいますが……
ああやだ、私そういうの信じないんです」
「スキャンは通したの?」
のろのろと、通路のほうから金髪の男性が現れます。
探索者たちには見覚えがあるでしょう、アーノルドです。
ただ今は灰色の制服を上下着ていて、年も幾分か若く見えますね。
アーノルドは探索者たちと目が合うと、
黒髪の女性に気付かれないように人差し指を一本立て、しー、と口元にやりました。
「通しました。その結果をそのまま信じるなら──
ほかの時空から、あの空間へぱっと現れた、ということになります。ありえません」
黒髪の女性は憤慨している様子で、
詰め寄られたアーノルドは困ったように頭をかいています。
と、その時です。
通路のほうから激しい銃声とともに、叫び声が聞こえてきます。
「ひいいいい、ば、化けて出たぁ!?」
「副指揮!生きてらっしゃると思ってました!」
「ふざけるな、捕まえろ!そいつら全員国家テロリスト犯だ、あいつらもグルだ!」
一番威勢のいい制服の隊員だったでしょうか、その人はこの部屋に現われたかと思うと、
アーノルドのみぞおちへの一蹴りで、床に伸びてしまいました。
「ちょっ!?アーノルドさん、なにを──」
「さて、おれは一足先に行くとするかね。君たちもちゃんと帰ってくるんだよ」
そういうとアーノルドは探索者たちにウィンクをし、
手元にかくしていたスイッチを押すと──
探索者たちの拘束具は解かれました。
アーノルドは通路のほうに加勢しにいったようです。
通路のほうからは激しくなる銃声。
腕に付いたマシンガン、そして左手もう一丁に構えてそこにいたのは、
クロノスブルーの司令官である、シドでした。
シドは探索者たちの姿を認めると、こう叫びます。
「よぉ、おめーら、聞こえるか!?
ここは崩壊を免れたイーラだ!・・・お前たちが守ったイーラなんだよ!」
心底うれしい、といった声色です。
どうやら銃声は威嚇射撃であったようで、血は流れていませんね。
ただ、シドとアーノルドの体術でやられたようで、何人もの隊員が床に伸びています。
「なっ……!?副指揮!?あなた5年も前に殉職したはずじゃ」
「よお、チヨリ!飲み込みが遅いぜ。テメェこっちでもあっちでもトロいな!」
シドが困惑する黒髪の女性に向かってそう叫ぶと、
通路の窓ガラスがすごい勢いで割れ、ぬっと青い翼が顔を出します。
時空戦艦クロノスブルーです。どうやら建物に直接乗り付けたようです。
クロノスブルーから黒髪の女性が顔を出します。
「お言葉ですが司令官、時間どおり動いてもらえないと困ります」
「悪いな、気がはやっちまってよ。 ・・・よし、てめぇら。ずらかるぞ!」
「わ、わたしが、二人・・・!!!?」
黒髪の女性はへたり、とその場に崩れ落ちてしまいます。
通路の両側から押し寄せる隊員たち。
オフィス内にはサイレンが鳴り響き、
クロノスブルーもそう長く乗りつけることはできないでしょう。
探索者たちに選択の余地はありません。
シドが入口から手をさしのべます。急いで乗り込んでください。
「私、今日で、辞表、出します・・・」
黒髪の女性は一人、力なくそう呟いていました。
さて、無事クロノスブルーへ乗り込むことができた探索者たち。
シドはみなさんをコックピットへ案内します。
コックピットのパネルには、
行先が表示されており、それを指さすと、シドは言います。
「これから、お前たちの世界へつながるひずみへ直行することができる。
……どうする?」
──そこへ行くには、魔獣生息域第四層まで潜るのが条件であったはず。
戸惑いを見せる探索者たちに、シドは語ります。
「騙すような形になって悪いが……あれはお前たちをここへ留まらせて、
リジェネレーターからの干渉をさせるための嘘だったんだ。
──俺たちは何度も、イーラの崩壊を止めようとした。
でも、駄目だった。あの崩壊を止めるには、どこの時間軸とも関係がない、
完全な"イレギュラー"が必要だったんだ。
お前たちが現れることはあらかじめ予知していてな。
俺もリジェネレーターと意識を通じ合わせて長い。
そんなこともできるってわけだ。
そして、お前たちは俺たちの期待通り・・・イーラの崩壊を止めてくれた。
それが数あるパラレルワールドのひとつとはいえ、
俺たちにとってはこの上ない成果だ。
本当に感謝しているよ。改めて礼をいう。ありがとうな」
シドはそう言うと、目を細めて穏やかにほほ笑みました。
その表情には余りある感謝の意がこめられていることがわかります。
「感謝の意を示して、ささやかなプレゼントを贈りたい。
この世界を少し回ってみないか?もちろん、すぐに帰りたければひずみへ向かうが」
シドは探索者たちに「アウラステルラの歩き方」
というガイドブックを渡し、どの国に行きたいか聞いてきます。
エンディングイベント「アウラステルラ観光」
探索者たちが降り立った異世界「アウラステルラ」を観光できます。
ガイドブックに載っているのは、
大氷壁と氷の城がそびえる氷上都市「ノースクロニカ」
火竜の山があり、機械文明が栄える緋の帝都「ルベルレギオン」
独特な文化(和文化)を持つ黒い煙の島国「ウーモ」
風とハヤブサを象徴とするいにしえの風の都「フェルクローア」
の4つですが、現在催し物などでにぎわっている国は以下の2国です。
もし探索者が2国以外へ行きたいといった場合、
(なるべくこの2国へ誘導することが望まれます)
こちらの資料を参考に観光ルートを作ってあげてください。
資料
※ウーモはのっていませんが、
和文化が栄えており、温泉があったり、刀剣が買えたりします。
※その他観光の流れなどは、ログを参考にしてください。
お金についてですが、クロノスブルー乗員が同行するため、
大抵のものは買ってもらえます。
もし行動を別にする場合は、
シドがカードを渡してくれるので、いくらでも買い物はできます。
「緋の帝都 ルベルレギオン」
火竜の山がそびえたつ、機械文明が発達している国。
首都であるアースロギアには龍を模った巨大な時計塔「竜計塔」がある。
街には色とりどりの屋根が並ぶおしゃれなショッピングモールがあり、
服や雑貨類、スチームパンク系の様相をした
機械類、家具、武具などが買える。
現代ヨーロッパ的文化であり、象徴する色は黒と赤。
火竜の山では、竜に乗ることができます。
乗り場には先導する大きな竜と係員、
探索者たちが乗れる小さめの竜がいます。
一人1200円ほどの料金を払うと、先導する竜と係員が上空へ飛び、
それを追って探索者を乗せた竜も飛び立ちます。
コースは火竜の山をぐるりと一周。
途中、係員が手綱を引いてみろと合図をします。
言うとおり手綱を引けば、竜は空中で火炎を吐きます。
また、両足で竜の胴をたたく動作も合図することでしょう。
合図されたとおり竜の胴を足でたたくと、竜は勢いよく急降下します。
そのままの速度で竜は山の頂まで飛び、再び火炎を吐きます。
それが終わると、ゆっくりと旋回しながら元の乗り場へ戻って行きます。
探索者たちが竜を降りると、別の係員が寄ってきて、
飛行中の記念写真を渡してくれます。
こちらは無料でもらうことができます。
乗り場の近くには露店が出ていて、
竜のぬいぐるみや、さまざまな竜の写真、
竜計塔を模した時計などが売っています。
小型の火竜「タイニーファイアドレイク」を
触ったりだっこできたりする露店もあります。
ここで手に入れることができる特殊なアイテムについては以下を参照。
「記念写真」
緋の帝都ルベルレギオンにて撮った記念写真。
火竜にまたがり、楽しそうに空を飛びまわる姿が映されている。
効果はとくにないが、これを手に入れた探索者は、
旅行中の記憶を思い出すことができるだろう。
「火鱗のお守り」
露天で売られている、火竜の鱗をつかった、緋色が美しいお守り。
所持していると、火属性のダメージを1d3減らし、
また自身が火属性の魔法を行使する際、1d3のボーナスダメージを得る。
(魔法属性化、魔法属性付与による攻撃は含まず、魔法のみである)
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「いにしえの風の都 フェルクローア」
大きな古城と、荘厳な雰囲気を漂わせる漆黒の大教会がそびえたつ、
古い町並みを残した美しい風の都。
「歓迎祭」という、
"新たにこの地に立つ旅人を歓迎する"祭りが開かれており、
夕日色の屋根が並ぶ城下町には露店が並び、にぎわっている。
露店の種類はというと、
異国情緒漂う土産品が並ぶ屋台、
「スケイルクック」という生き物のヒナを売る屋台、
またその「スケイルクック」のモモを焼いた
スパイスの香る料理を売る屋台など、さまざまな種類がある。
土産品はいわゆるエスニック系のアクセサリーや
調度品(特に鳥、隼を模したもの)が多いが、特に珍しいものといえば
国宝である「ツインギア」を模したお守りであろう。
職人が1点1点丁寧に仕上げたこまやかな装飾が施され、非常に目を引く一品。
「ツインギア」「スケイルクック」の資料についてはこちらのURLを参照のこと。
ツインギア
スケイルクック1(体型はこちらを参照)
スケイルクック2(色はこちらを参照)
ここで手に入る特殊なアイテムの効果は以下を参照。
「スケイルクックのヒナ」
フェルクローア周辺に生息する生物。鳥のような羽毛と羽根、
トカゲのような鱗と眼をしていて、4本の脚と硬い嘴をもつ。
乗用生物として利用されており、
3か月ほどで人が乗れる大きさに育つ。
羽根の色は鮮やかで、
赤や青や緑や黄、銀、漆黒など、さまざまな色をしたものがいる。
餌は植物や穀物、小さなネズミなど。比較的なんでも食べる。
走る速度はダチョウほどの速さ。
「風の都のお守り」
いにしえの風より、ご加護がありますように。
フェルクローアの国宝である「ツインギア」を模した円形のお守り。
職人による美しい装飾がほどこされており、非常に目を引く一品。
所持していることにより敏捷が1d5増える。
また、戦闘不能に陥った際、1d100<=30を振り、成功すればHP1で復活できる。
-----
・断った場合
「そうか。残念だが、お前たちの気持ちもわかる」と苦笑し、
ひずみへ船を発進させます。
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そのまま帰る場合、また、旅行が終わり、
夜にルベルレギオンの南にある「星降る谷」で天体観測をしたあとに、
みなで船に乗り込み、帰還となります。
「さて、もう2分もすればひずみへたどりつく。短い間だったけど、達者でな」
シドはそれぞれの探索者の手をとり、握手をします。
機体はゴゴン……という音を立て着陸し、
『可視型不定時空領域B-382、目的地へ到着しました』とオペレートが到着を告げます。
「さて、お別れだ。外まで見送るよ。気をつけて帰れよ」
シドは、出入り口を開けると、探索者たちを外へ案内します。
ほかの乗組員たちも、見送りに出てくれるようで、一緒に外に出ていきます。
「じゃあ、またね。いつでも待ってるから」
「アホか、おっさん。
またがあったらたまったもんじゃねえだろ、こいつらからしてみたら」
「だって、みんながいる間は楽だったんだもん」
「明日からまた激務だ。気合入れておけよ」
「あーあ」
やる気がなさそうにうなだれるアーノルドをシドがどつくと、
隊員たちは笑いをこぼして、探索者たちへ見送りの敬礼をしてくれます。
「時空監査機関クロノスブルー一同、みなさんの無事をお祈りします」
「最後に、心からの感謝を込めて。──本当に、ありがとう!」
元の世界へとつながるひずみは探索者たちの目の前に浮かんでいます。
ここをくぐれば、もとの世界へ帰ることができるでしょう。
ひずみをくぐると、最初に<青い渦>と対面したあの森へたどりつきます。
探索者たちはそこであった、全ての記憶を失っていることでしょう。
おめでとうございます。シナリオクリアです。
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2.用語やアイテム、人物、舞台
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「年代」
探索者たちが降り立つ時代は神獣暦2085年。
「魔法都市イーラ」にて神獣卵が出現したのが5年前の2080年。
「時空戦艦クロノスブルー」
シドたち、時空監査員たちが乗り込む蒼い戦艦。
戦艦内部に搭載した、
時空干渉装置「リジェネレーター」により
様々な時間軸や世界を行き来することができる。
外観や内装は蒼で統一されている。
内部は様々なパネルやモニターが設置されており、近未来的。
文字は探索者たちに理解することはできないだろう。
「リジェネレーター」
古代の神獣卵を使って発明された記憶復元装置。
かつて魔法都市イーラの核となっていた装置である。
イーラ崩壊後、現在の総司令長であるシドが時空干渉装置に改造し、
現在は小型化され、クロノスブルーに搭載されている。
人間の夢や記憶に干渉する能力がある。
深部には人格が存在するとも言われているが、真相は定かではない。
「魔法都市イーラ」
神獣歴3080年、永遠とうたわれた魔法都市は崩壊する。
核であるリジェネレーターへの、敵国からの大規模ハック、
そして神獣卵の出現によるもの。
国家治安部隊員であったシドらは、少数精鋭として国に残り、
リジェネレーターの奪還に挑むが、作戦は失敗。
しかし神獣卵の破壊には成功し、
羽化によるさらなる人々の死は止めることができた。
しかし、中枢を破壊された状態では都市の復元は難しく、
敵国の協定に応じることで事態は終結し、
長らく繁栄した魔法都市の夢は崩壊の一途をたどった。
「魔獣生息域」
魔獣が生息しているひずみであり、第4層まで確認されている。
各々の時代に点在する。その時代にあるもの、人物、
建物などがノイズで映りこんでいる電脳空間であり、
時空戦艦でしかアクセスできない。
魔獣が多数出現する空間であり、たいへん危険。
層が深くなるほど、危険度は増す。
時空戦艦への負担も強く、
一度潜った後は5時間経過しないと潜れない。
神獣歴3080年の神獣卵出現により活性化し、魔獣の数が増えた。
「神獣卵」
超濃度魔素生物である「神獣」の卵。
「永遠」の象徴とされ、かつて楽園を支えていた。
形成の際には多くの生贄を必要とする。
生贄にされた人間たちは、羽毛が生えて死んでいくか、
稀に耐性を持つ者は、天獣へと変異し自我を失うという。
「羽毛症」
高濃度の魔素に触れて起こる人体汚染により発症する。
激しい痛みとともに肉体に羽毛が生える変異が起こる。
また、血が青く見える幻覚や、錯乱状態を引き起こす「青血症」も併発する。
これらの症状は専用のワクチンを使用することにより治療が可能。
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3.シナリオの流れ把握(GM情報)
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時空戦艦クロノスブルーに乗り込んだ探索者たちは、
総司令長シドから魔獣生息域での【魔獣殲滅】の協力を依頼されます。
魔獣生息域第4層までの制圧をしなければ、
ワームホールにたどりつけないため、
探索者たちは脱出するために、4層までの攻略を必要とするでしょう。
途中で全滅したりすれば当然ロストとなります。
ただし、気を失った人数が少なく、かつ戦艦まで帰還できれば、
治癒室が設置されているので、そこで復活することができます。
魔獣生息域潜入後5時間は休憩時間になります。
探索者は自由に行動することができますが、
体力温存のため、極力睡眠をとることを命じられます。
休憩時にはリジェネレーターからの干渉が起き、イベントが発生します。
(休憩室のイベント表記を参照)
魔従生息域第3層の攻略を終えると、機体はタイムスリップし、
崩壊時のイーラへ飛びます。
このときの探索者の行動によりルートが分岐するので、
【魔獣生息域第3層】の【魔法都市イーラ】の欄をよく読んでください。
『戦闘での特殊判定「羽毛症」について』
このシナリオには、「羽毛症汚染度」という特殊な判定が存在します。
魔獣生息域・崩壊時イーラに進入時、1d5で判定します。
4以上が出ると、"血が青く見える幻覚と錯乱症状"により、
回避率がー30%減、受け流しと防御が不可になります。
5になると、"体中の激しい痛みと身体の羽毛化の変異"
により、一切の行動が不可となります。
尚、これらの症状は「羽毛症ワクチン」により治療可能です。
ワクチンは数に限りはありませんので、
できるだけ多く探索者に渡してください。
『探索者の境遇、シドの思惑について』
シドはリジェネレーターの干渉により、探索者の出現を予知しています。
そして、どの時間軸とも干渉し得ない
異世界からの"イレギュラー"である探索者たちであれば、
イーラ崩壊時のリジェネレーターに干渉し、イーラを救えるという思惑を持っています。
しかし、探索者の意思に任せるという意向により、
それを探索者に打ち明けることはありません。
【魔獣殲滅】を依頼したのは、
ここにとどまらせてリジェネレーターからの探索者への干渉を待つこと、
また、探索者たちにイーラを救える素質があるか、
崩壊時のハザードに耐えられる戦闘力はあるか、などを見極めるためのものです。
喫煙室での会話を聞いており、シドの好感度を上げた状態で、
かつ適切な話術ロール(説得、甘言など)を成功させれば、この真相を聞くことができ、
探索者の意思次第で、崩壊時のイーラへ即座に飛ぶことができます。
その場合のルートは以下を参照してください。
「特殊ルート」
探索者に説得され、シドは真相を話してくれます。
探索者たちが休憩をとっていない場合、
まずは一度休息を取るように勧めてきます。
そのあいだに、船は時空の渦から飛び、外の世界へ出ています。
探索者たちが起きてきて、メインフロアへ出てくると、
窓からは悠然と広がる自然、龍が飛び交う山々が見えてきます。
遠くには氷でできた巨大な壁、広がる氷上都市。
空は"魔素"により幻想的な色で染まっており、
ここが異世界だということがわかるでしょう。
「ようこそ、アウラ・ステルラへ」
シドはコックピットから一言、そうアナウンスを流します。
さて、探索者たちの身支度が終わると、
シドは軽食(固形栄養食とペットボトル飲料)を用意し、
食べながらでいいから聞いてくれ、と話を切り出します。
「事の真相から話そう。お前たちがここに呼ばれたのは、
おそらくはリジェネレーターの意思だ。
リジェネレーターは、イーラの崩壊に干渉することができる
”イレギュラー”な存在を探していた。
その条件に見合ったのが、異世界に飛ばされて集まった、
どの時間軸からも隔離されているお前たちだったんだろう。
お前たちがここにくることは、あらかじめ予知をしていた。
・・・そして、どうしてもやり遂げてほしいことがあった。
俺たちにはなしえなかった、イーラの崩壊を食い止めることだ。
お前たちにはそれができる。 …できる可能性がある。
しかし、その”イレギュラー”な存在であるお前らが、
必ずしも望む結果をおよぼしてくれるとは限らなくてな。
イーラを救う・・・その反対もありえたんだ。
だからお前たちを見定める時間が必要だった、単純な戦闘力も含めてな。
だから魔獣生息域に潜らせた」
「俺たちが今から向かうのは「神獣歴2080年崩壊時イーラ」だ。
崩壊時イーラでは、
神獣卵による変異により、"変異天獣"の発生が確認されている。
比較的発生数の少ない区域にお前たちを下ろす。
お前たちはその地点から、変異天獣を殲滅しながら
まっすぐリジェネレーターへ向かってくれ。
リジェネレーターは巨大なドーム型の建物の中にある、
その地点につけばすぐにわかるはずだ。
その内部にはその時間軸の"俺"がいるはずだ。
……だからそこには俺は行くことはできない。
過去の自分自身との接触は世界原則全98条によって禁止されている。
さて、そこでおまえたちのすることだが、その"俺"のことを助ける必要はない。
お前たちがすべきことは、そこでリジェネレーターからの接触を待つことだ。
リジェネレーターは崩壊の歴史を変えることができる"イレギュラー"を求めている。
・・・お前たちのことだ。たどりつけばその意味がわかるだろう。
リジェネレーターの問いかけに答えろ。お前たちのすることはそれだけでいい。
自分たちが何を求めるか、何を望むか──
それをリジェネレーターはお前たちに問うはずだ。
イーラの救出に必要なのは、
お前たち”イレギュラー”によるリジェネレーターへの干渉なんだ。
リジェネレーターの本当の能力を引き出すキーと言えばいいかもしれない。
必要なのは、お前たちの意思そのものだ。
・・・その干渉があれば、
リジェネレーターの本来の能力を引き出し、崩壊を食い止めることができるだろう。
・・・その後だが、お前たちはリジェネレーターの力で、
危険のない時間軸へ飛ばされるはずだ。
その地点をこちらで観測して、
お前たちを迎えに行くことになる。
無事に合流できれば作戦は成功だ。
その時は約束通りお前たちを元の世界へ返そう」
「話は以上だ。
・・・こちらは協力してもらう身だからな、なにか質問があれば答えるよ」
質問が終わると、船はすぐに崩壊時のイーラへワープします。
ここからのルートは
【魔従生息域第3層】の【魔法都市イーラ】を参照してください。
『NPCの基本的な動きについて』
シドは前述のとおりの思惑を抱えていますが、
表向きは探索者に好意的であり、協力的に行動してくれます。
また、シドの好感度を上げることで、いくつかイベントが発生します。
イベント報酬などがあるので、好感度情報を参照してください。
ほかの乗組員たちも友好的に接してくれますが、
作戦における重要な情報などはシドに一任しており、
質問などは彼にするように探索者たちに伝えるでしょう。
探索者が魔獣殲滅に向かっている時は、
シドら隊員たちも別の区域へ殲滅戦へ出ています。
探索者たちが危機に陥った時、
状況を把握しているシドが助けに来てくれる場合があります。
尚、艦内での破壊行為、暴力行為、命令無視などが行われ、
乗組員が警告した上でまだ続ける場合、その場で強制帰還もあり得ます。
その場合、一切の報酬は無しとし、クリア失敗としてください。
NPCの詳しい情報については【NPC&好感度情報】を参考にしてください。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
4.導入
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探索者たちは、深夜、偵察に出ています。
拠点を訪れる者が増え、自分たちのほかにも
人間がいることを想定してのことでしょう。
先頭あるいは最後尾を歩いている探索者は、
森の中からごうごうと風が鳴るような音がすることに気付きます。
森の中に向かうと開けた空間があり、
その地面に蒼い渦がごうごうと渦巻いています。
一歩でもその中に入れば探索者たちは引きずり込まれ、
時空空間へと潜り込みます。体に重力がかかるのを感じるでしょう。
気がつくと、探索者たちは【魔獣生息域第一層】にたどり着いています。
⇒【魔獣生息域第一層】へ
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
魔獣生息域第一層
魔獣生息域第二層
魔獣生息域第三層
魔獣生息域第四層
NPC&好感度情報
5.クリア後
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
▽クリア報酬
ステータス成長8pt 自身の「危機」に関する記憶
稀少報酬(どれか一つ)
エンディング1でクリアした場合「加速装置」
エンディング2でクリアした場合「破壊の衝動」
エンディング3でクリアした場合「再生の意思」*取得済み
@「大いなる闇」を倒している場合「星の呼び笛」
「加速装置」
装備アイテム。
人体に装着できる、特殊な改造チップ。
装備している間、すべてのスキル成功値に+10%の修正がつく。
「破壊の衝動」*取得済み
装備アイテム。
破壊を願った者へ贈られた、魔法都市の記憶の欠片。
内に眠る破壊の記憶を呼び覚まし、攻撃毎に+1d5のボーナスダメージを得る。
ただし、戦闘開始時に自身に必ず1d5のダメージを受ける。
「再生の意思」*取得済み
装備アイテム。
再生を願ったものへ贈られた、魔法都市の記憶の欠片。
内に眠る再生の記憶を呼び覚まし、
戦闘不能に陥った際、一度だけHPを全快し復活できる。
1セッションに1度だけ発動する。
「星の呼び笛」*取得済み
星をかたどった呼び笛。
入手した探索者の自陣営へ使用キャラを一人増やすことができる。
ただし、探索者が望む人物が来るわけではない。
探索者間の移動は自由。
▽GM報酬
ステータス成長5pt 任意のキャラの固有スキル追加
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