南野 陸
◆陣営 : Justice
◆名前 : 南野 陸 (みなみの りく)
◆性別 : 男
◆年齢 : 17
◆身長 : 168cm
◆ステータス
【HP/9(+36)、攻撃/7(+10)、魔適/4(+6)、耐久/7(+5)、魔耐/8、敏捷/5(+12)】
◆装着スキル / SP : 300(+250)
◆
個人ページ
茶髪緑眼の落ち着いた雰囲気の少年。
少し視線を外しただけでその場からいつの間にか
消え失せてしまう程に個人行動が多く、好奇心旺盛。
尚、彼に空気を読むなどといった常識は期待しない方がいい。
嫌な事は嫌だとハッキリ言うタイプ。
歳上には敬語、同年代や歳下にはタメ口を使う。
自分では自覚が無いらしいが他人曰く気配が無く、
実際背後にいても人に気付かれない事もが多い。
料理が趣味で、もふもふした物が好き。
犬派。
記憶を無くしている事に対しては、
特に気にしている様子は無い。
異世界に居るという事実にときめいている節さえある。
◆返還記憶-----
*(Idler Tailor:「”世界に果てがない世界”」に関する記憶を代償に差し出した)
世界には果てがあること、
そしてその先には何人たりとも行けはしないという『常識』を思い出す。
だが、その記憶に慣れ親しんだものは感じられない。
水の中だろうか。息をするとごぼりと、気泡が浮かぶ。
自分へと伸ばされた誰かの手が見えた。
何も知らない。知らされない。
自分一人だけ無知であることが、恥ずかしくて悲しかった。
「彼等」は、自分だけには教えてくれなかった。
惰性に毎日を過ごしている間に、
周囲はめまぐるしく変わっていってしまった事を思い出す。
「これからは、私が未来を作るのよ。私と、この国とあなたの未来を。
いつか、この国を私が変えた時に...あなたも、隣にいてくれるかしら」
そう言って、自分と小指を交わした彼女は一体誰だっただろうか。
眩い彼女は、どこか辛そうに、けれど決意を秘めた眼で前を見ていた。
願いなんて無かった。
そんなもの、考えたこともなかった。
だって、俺はあのままで十分満たされてたんだから。
もし、俺が何かを願う事があったなら、ずっとこのまま…、。
灰髪の青年と、茶髪の少年の顔が浮かぶ。
俺の兄と、弟だ。
皆偽物の関係だけれど、俺は彼等しか「家族」を知らない。
二人の仲は悪かったけれど、それでも俺は良かった。
三人での短い共同生活は、ただそれだけで、暖かく楽しいものだった。
まるで眠っているだけのように見えた、柩に横たわる俺の弟。
その隣には中身が空っぽの柩、俺の兄のもの。
……………。
どうして、こうなってしまったんだろう。
俺は、どうして彼等の葬式に出ているんだろう。
理由は、誰も教えてくれなかった。
陸から離れた小さな島。
傷一つ無い煌びやかな王の祭宮。
「王」の為だけにあるというその場所。
何だかとても寂しい場所。
これから、自分が、選択者がこの国の王を決める。
「継承の儀」を、執り行う。
…自分に出来るのだろうか。
…やってもいいのだろうか。
俺は、誰も選べなかったのに。
俺だけの答えは、どうやら世界には要らないらしい。
友達がいた。
チャラそうに見えてバカみたいに真面目な男と、
これまた優等生のおせっかいで優しい可愛い女の子。
互いに互いが好きなんだなと目に見えて、
言っちゃえばいいのにと、それを眺めているのが面白かった。
学校に行って、ゲーセンで遊んで、いつものことを話して。
それだけの毎日だった。
二人とも、俺の大事な初めての友達。
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「沖本拓也」と「白野綾音」の事を思い出す。
夢という夢を持って居なかった事を思い出す。
現在より先にある未来の事を、俺はすっかり忘れていたみたい。
崩れた瓦礫に阻まれて、壊れたフェンスをくぐり抜けて、
辿りついた先は世界の果てだった。
世界は其処で終わっていた。
いつか見たシロツメクサが咲いていた。
君は其処で独り血濡れていた。
それでも、君はこの世界で生きていた。
俺は間に合わなかったけれど。
それでも、君に果まで会いに来たんだ。
「初めまして、そして、久しぶり」
ねえ、紫音、俺は。
今でも君と話したい事が沢山あるんだ。
俺は、テロリスト「東堂紫音」を生かす事にした。
人も国も世界さえも、全てを敵に回してしまったテロリストは
身体も、目には見えない部分までも傷だらけになって、眠り続けている。
この行為が反抗なんて軽いものじゃあ無い事は分かっている。
あの行為は罰を、罪を受けなきゃいけないのも分かっている。
同情する余地なんてなく、俺でさえ、恨みがある。
それでも。
俺は「東堂紫音」の味方で在りたい。
目を覚ました「東堂紫音」と話をしたい。
「東堂紫音」が信じたものを、信じる事にしたから。
だって俺は、
「……君にまた会う為に、俺は此処まで来たんだよ」
何かを話していた。
俺はその時、どうしてか、まだ名前もなくて、言葉もなくて。
ただ、それでも、何かを話していた。
ただ、深いあ-だけが染み付いている。
かれは誰だったんだろう、顔も、声も全然覚えていない。
それでも、その言葉は…忘れてしまっても、ずっと胸の奥の大事なところに響いていた。
「君、名前も何もないの?」
「空っぽだね、君には、あげる人もいないんだ」
「いいじゃない、何もないって、素敵なことだよ」
「やりたいようにやって、好きなように君は思えるんだよ。余計なしがらみも全部無くて」
君は?
「…ダメだったな。最初からつまずいてしまった気がする」
「笑うなよ」
「僕に出来ないことを、君にしてもらう」
「君はそれだけをしていればいい」
「それ以外は望まない」
「だから、」「精一杯、出来るだけ、君も生きておいで」
二度、目が覚めた。
君の言葉で、名無しの" "がはじまった。
心が産まれたような気さえした。
まだ、俺は何も知らなかった。
それでも良かった。いいや、本当は良くなんてないんだけど。
言われなくても、俺は今日も生きているよ。
また何処かで会えたなら。そう、言ってみたかった。
冷たくなった御飯を口に含んで、首を傾げた。
この家の中では、温かい御飯は出てこないのだろうか。
そう、兄と弟に問えば、毒が入ってるかもしれないから、
毒見をさせてから食わせるのが通例だと教えられる。
俺の視界の傍らでは、大きな犬が尻尾を大きく横に振っていて。
「でもたまには家でも温かい御飯が食べたいよね、こんな通例意味無いって絶対」
そうため息をつく弟と、否定はしない兄を見て、思わず口に出した。
「…俺が料理を作ったら、安心して、食べられる?」
信頼のお礼に、少しでも何かを返したかった。
果ての無い世界を、テオはただ見つめていた。
皆が其々歩いていく道の先はバラバラで、
誰もが繋がりを保てずに解いていってしまう中、ひとつ。
空気のように溶けていた声は聞き届ける。
刃の無い剣を突き立てて、願う。
お前に次があるなら、……当たり前だなんて思わないで、耳を傾けるから。
だから、また会おう。
ウーモ出身の考古学者の両親の元に産まれた一人息子、其れが、俺。
成長後、両親が志半ばで発掘出来なかった遺跡を発掘した俺は、トレジャーハンターに目覚める。
透き通る大きな大剣一本を担いで、
密林でも砂漠でも大海でも火山でも、どんな所にでも足を運ぶんだ。
相棒……にかっと笑うのが癖のフーフ族と一緒に。
今日も明日も、夢躍る冒険が待って居るのだと、信じて。