お願い

放心している翼を放置して私はドアの近くにいるであろう人達を呼ぶ。
もちろん…





『中に入ったらどう??み・ん・な



翼「え……?」





私の声音で、出ないとまずいと思ったのか
さっき出て行った数人が入ってきた。





『盗み聞きとは良い度胸よね…』



鳴海「ごめんごめん…実奈ちゃんがまだ油断できない状況だからね…」



昴「……好きで聞いていたんじゃない」





そう言う昴の頬が若干赤いのは私の気のせいかしら?
…あ、流架も赤いか。





棗「…で?2つ目のお願いってのは何だよ」



『……棗には教えないよ』





そう言ったら棗はムスッとした。
前と比べたら少し子供っぽくなったような気がする。
態度が……。





『まぁ…それは良いとして』



棗「なにがだよ」



『…はい、翼…これ要に渡してくれる??』



翼「へ……あ、うん」





突然、声をかけたせいかは分からないが翼の反応が変だった。





翼「これ俺らにくれたのと少し違う気がするんだけど…」



『あーーー…まぁ、気にしない』



翼「………」



『何?またキスしてほしいの??』



「わーーわーーわーー!!!」





納得いかない様な顔をしていたからついついからかってしまった。

流架は翼につられてか顔を赤くしている
棗、鳴海、昴は呆れているのか顔を背けている…
あ、鳴海は笑ってるのか…


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