[二年など経っていません……今あなた達の目の前にひろがる世界は、ただのイボがおりなす世界です] ババア共どころか周辺の様子が急変して2年後だのなんだの言いだした原因はこれか。テレビの電源を切り、ハリセンを用意して立ち上がる。身体中を探ってもイボが見つからねェ。どうなってやがる。なに?向上心で育つイボとか意味わかんねえんだけど?そんでなんで俺のとこには無ェんだよ、空気読めよ、ジャンプ主人公だぞ。 「たく、新八も神楽もどこ行きやがった?」 神楽は百パークロ。新八は分かり辛いが、奴に向上心がないわけがねェからあれもクロだろう。このままじゃ万事屋の仕事が務まらん。さくっと一階のババア三人衆にエクスカリバーならぬエクスハリセンを叩き込み、かぶき町を歩いて回る。さーてアホ共はどこかねー。 「しっかりしてください、 いや 「参謀……ゴフッ、お前は、私の……孤独の支配者である私の、唯一の理解者だった……ゴホ……江戸を支配しようとする、私に大きな力を、与えてくれた。ありがとう……」 なんで真選組の制服着てんだって思ってたら2年後設定の彼奴真選組に入隊してたの!?沖田くん江戸支配しようとしてたの!? 「江戸城に我が帝国の御旗を立てる……実現まであともう少しだ……皇帝の座は、土方さんが継いでくれる……」 「私が支えようと思った相手は真選組でも仏のトシさんでもない!貴方です皇帝!」 帝国築こうとしてたのォォォ!?てか仏のトシ!?キショ!!!サブイボ立つわ!! 「貴方は決して冷徹な皇帝などではない……幾ら屍の山を増やそうが、幾ら他人に嫌われようが、貴方は貴方です。真選組を護るその魂は今も熱く燃え上がっている。それに、貴方が皇帝となり行おうとしたことは、冷たい心ではけして出来ない……」 「今までの概念を取り壊し、新しい概念を敷く……そして貴方は、私と信女が結ばれることが叶う世界を作ろうとしてくれた。そんな、優しい王様なんですから……」 「皇帝!いえ、沖田総悟……感謝するのはこちらの方……あなたのお蔭で雪成と幸せになれる」 「参謀、参謀補佐……はは、だっせェの、気付かれてたなんざ」 どんな展開ィィィイイイイイイ!!???なに!!?近親相姦!?ウソだろこういうネタってギリギリじゃねーの、ジャンプでやっていいの!!?雪成おっまマジかよ半分しか血繋がってないにしても妹に手ェ出すか!!?教師がそんなことしていいと思ってんのか!??! ……あ此処本誌じゃなくて夢小説か……PTAにもなんも文句言われねェ場所だな……なら大丈夫なのか…………じゃねーよ!!!!危ねェ俺の脳味噌にイボが寄生完了するとこだった! 「あなたは死なせやしない……あなたにはまだやることが残ってる」 「んだよ、散々皇帝として忙しなく働かせておきながら……まだ、カハッ……あるってェのか?」 血吐いてるんだよね?なんで黄色いのが混ざってんの?てか血四割黄色の物体六割を吐いてない? 「それは、私と雪成の……このお腹の子の、名付け親になることよ」 さっきまで一切脹らんでなかった腹が急に脹らんでるんですけどォォォ!!?自由自在かよイボ! 「!……はは、そりゃ、死んで、らんねーな……ブホッ」 最早十割黄色の物体なんですけど。ただのマヨネーズ過剰摂取者になってるんですけど。 「おろろろろろろッ」 「沖田総悟!気を確かに!」 「皇帝……総悟くん!絶対に、私の生徒は死なせませんから!!」 死因完全にマヨ中毒じゃねーか。 全員の頭をエクスハリセンで引っ叩き、俺の手によって平和は取り戻された。あと何度確認してもイボは俺についてなかった。死に晒せ。 「まさか知らぬ内に寄生されていたとはね。今回は助かりましたよ、万事屋さん」 「……おい雪成」 「はい」 「お前……妹属性でムラムラすんのか?」 「……私にダメージが来そうなので追及はしませんが、そういった趣味はないことだけは断言しておきましょう」 「だよネー!!!」 はーあ本当ビビッた…… 戻る |