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温度差









体温




俺にないもの

故に

冷たい

体、







何も感じない


寒さも

暑さも

喜びも

悲しみだって


必要ないって切り捨てた

大事なものはどこいった?


今頃ゴミ処理場で灰になってるさ

待って、それはゴミなんかじゃないんだ



待って!

待って!

待って!















一体の傀儡が口を開いた










「もう遅い、なにもかも」









景色が全て崩れ落ちて行く







黒までもが吸い込まれそうな暗闇


その中で俺はたった一人










何かが俺の全神経を通り

脳を貫く


感覚を麻痺させ

思考を停止させる










「サソリ…」




遠のく意識の中で声が聞こえた


硬く閉じていた瞼を開くと

そこには、

父さんと母さん、そしてデイダラがいた

でも、








「なんで、


なんで…そんな悲しい顔してんだよ…」








触れようとすると

三人は暗闇に吸い込まれ、あっけなく消えてしまった





俺は、また一人





「ちくしょうっ…」


自然と体が震える


「一体ここは何処なんだ…?」
















「俺の未来だよ」
















俺の質問への返答は、


俺の口から発せられた






   

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