さて惚れさせてやる宣言されて翌日。
いつも通りに朝登校してきたわけですが。
「なんでここにいるんですか小湊さん」
「好きな人の隣にいちゃ悪い?」
「いやいやそうじゃなくて。…ここ、2年の教室なんですけど、小湊先輩?」 ・・
なんでか知らないけど私の机の横の席に我が物顔の小湊先輩が座っておられました。
なんでだ!!
「だいたい!その席吉田くんの席じゃ「よぉ森川!仲睦まじいな!!」…御 幸 く ん ?」
私が先輩に抗議していると今回の件の主犯がやってきた。
「おぉぉまぁぁえぇぇがぁぁあ!!」
「え?え?何?」
「お前のせいで変なのにツかれちゃっただろうが!!」
「え、付かれた?ってことは付き合いだしたのか?」
「違う憑かれた!なんか妖怪みたいなのに!!」
「…妖怪って、誰のこと?」
「げ…っ」
そ、そういえばご本人いたんだった…!!
御幸は空気も読まずに はっはっはっさっきぶりです先輩 なんて言って、
「…ん?先輩?」
「あれ?知らなかったの、お前」
俺の野球部の先輩の小湊先輩。 と今更ながらに紹介してくれる御幸。
おま、それをもっと先に教えろよ!!
「先輩すみません。さらに好感度下がりました」
「え?なんで?」
「野球部は、無理です。あんなファンの子たち敵に回したくありません」
真剣な顔で言えば ふーん、そっか。 なんてあっさりした回答が返ってきた。
あれ?
「幻滅、しないんですか?」
「なんで?むしろ逆に燃えるよね、絶対惚れさせようって。ほら、壁は高いほどいいって言うし?」
なんてまたあのニコニコ顔。
あぁ、この人強者の変人だ…
(意外な事実発覚でもそんな情報更にいらない)
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