54.no matter where you go


side 愛桜


嗚呼、私はどこへ行っても。


『邪魔』


邪魔をされるんだ。


『破道の三十一、赤火砲』


これで何体目?
織姫を壁際に寝かせた後、私は一護を追ってるんだけど。
彼はきっと、妹の夏梨ちゃんが心配なんだろう。
これでハッキリした。アイツは霊圧を探るのがヘタクソ。


『もう、妹の霊圧も探れないの?大丈夫なのに』


あの子は今頃、家で大人しくしてる……はず。
一護の霊圧が止まった。
そこには、コン、ルキア、雨竜の霊圧もある。
何でこうも合流が早いのかなぁ。


『ルキア!』

「!…愛桜か!」

『ダメでしょ、一護くん!ルキア戦わせちゃ!』

「うるせーな!仕方ねぇだろ!?こうもウヨウヨしてちゃ、こっちも困んだよ!」

『それをどうにかするのが、死神代行のお仕事じゃない!』

「ま、まあまあ、その辺にしておかぬか。愛桜」


私と一護が言い合いをしていると、
雨竜がそれを見てイライラをつのらせて。


「ふざけるなよ、黒崎一護!!君の相手は僕だと…」


雨竜の誤射した弓が、一護に飛ぶ。
しかし、一護はそれを素早く薙ぎ払う。


「!!」

「…そうだよ、わかってんじゃねぇか。これは俺とお前の勝負だ。だったら、虚を何匹倒すのだの、何だの言ってんなよ!!俺とお前の2人でカタつけようぜ!!なァ、石田!!!」


すると空から感じる、不穏な霊圧。


『!!!……来る』

「何だよ…、ありゃ…!?」


空にあったひびが、1箇所に集まった。


「待て、どうやらそれだけじゃないぞ…」

『虚が…その一点を目指して集まってくる…』


すると雨竜が走り出す。


「この勝負は僕の勝ちだ!!こっちだ、虚ども!最後の滅却師…石田雨竜が相手をする!!」


一護は雨竜の最後の滅却師、の言葉に疑問を持った。


「おい、ルキア、愛桜。なんだよ、最後の滅却師って……」

『話したでしょ?滅却師は200年前に滅んだって。…滅却師は死神の手によって…滅亡したの。でも、それは死神にも苦渋の選択だった。でもしかたなかったの、全ては……』


世界の崩壊を防ぐため。


「!!!………死神が、滅却師を滅ぼした…?」

『それしか、選択肢はなかった』


教えてあげる。
滅却師に憎まれても仕方のない事をした理由を。

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