26.communication


side 愛桜


突然通信機がなった、それは。


『……ごめん、ルキア。ここ離れるね』

「どうしたのだ」

『兄さんから通信が来たの』

「!!……そうか、わかった」

『じゃあね』


瞬歩で少し遠くに離れて、通信機に出る。


『もしもし』

「やあ、愛桜。元気にしてるか?」

『兄さん、現世に来てまだ少ししか経ってないよ?』

「俺は心配なんだよ。ところで朽木はどうだい?」


ルキアが見つかったことを私はまだ、
伝えずにいた。


『えっと………』


言えばどうなるのだろう。

連れて帰ってこいってなるのかな。

そりゃそうだ、ルキアは十三番隊には欠かせない存在で、私とは大違いなんだ。

でも今のルキアは、すごく楽しそうで…。

すごく羨ましいし、


眩しいんだ。


とても。

誤魔化すしかない。


「その様子だと、まだ見つかってないみたいだね」

『……え』

「無理もない。霊圧は途絶えてしまっているんだ。ゆっくり探しておいで」


もしかして兄さん、わざと……?


『うん、ありがとう。兄さん』


そう言って私は通信を切った。
するとまた、あの虚の気配を感じた。


『!!…今度こそ…!』


でもそれとは反対方向からも虚の気配。


『…ぁ………っ』


個人的にはさっきの虚が気になる。
けど私は今、一護のかわりに虚を退治しなくちゃいけないんだ。
さっきの虚の気配の方角には一護とルキアがいる。


『大丈夫…だよね』


そう思って、虚退治に飛んだ。


「………」

「元気そうかい?愛桜ちゃん」

「当たり前だろ、京楽」

「帰ってきたら、もっと可愛くなってたりしてね」

「京楽、愛桜に手を出すなよ?」

「怖いよー?浮竹。………大丈夫だよ、愛桜ちゃんなら」

「ああ、そうだな…」



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