なんでもない特別な日に

鏡の前で睨めっこ。

いつもとは違う自分に少々戸惑う。似合っているとは思えないけれど、まぁ嬉しいものは嬉しいかな。
くるりと回ってみる。
思わず頬が緩んでしまう自分が、正直気持ち悪いなーと思う。



遡ること1週間前。久しぶりのお休みの日。
マナミアとセイレンと共にお買い物、という珍しいガールズイベントが発生した。
傭兵稼業のことは忘れて、ショッピングしたりお茶をしたり―――まぁセイレンはお昼でもお酒を飲んでいたし、マナミアもカフェで食べる量じゃないぞというほど食べて、お店の人の顔を引きつらせていたけど。
その帰り、マナミアとセイレンに新しいお洋服をプレゼントされてしまったのだ。
防具じゃなくて。
ふわふわの白いスカートとブラウス、それに青色のビスチェ―――私のお気に入りの店にディスプレイされていたものだ。
たぶん、物欲しそうに眺めていたのを見られていたんだろう。恥ずかしい。



そんなわけで本日再度の休日に、買ってもらった服に袖を通してニヤニヤしているわけです。
そして実はそれだけではなくて。
折角お洋服が可愛いので、軽いお化粧をして、いつも下ろしている髪を結んで…まぁようするにお洒落を楽しんでいるのです。
傍から見れば傭兵には見えなくなった自分にニヤニヤしてしまうわけです。
あれ、私ってこんなにナルシストだったっけ?




しかし一つ問題があるのです。
それは本日の予定がまったく、なーんにもない、ということ。
折角お洒落をしても、出かける予定がなかった。
これでは本当にただのナルシストだ。

現在の時刻はお昼前、11時。
誰か暇な人はいないかな?
ランチついでにちょっとお出かけしたいところ。






→引き篭ってるユーリス

→下にいたクォーク

→エルザはどこ行った?

→タシャなら絶対お城にいる


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