始まりはアンダンテ


いやだ、


やめて、



やめて、×××××で―…!



ジョルジュ
(始まりはアンダンテ)





「っ、兄さん!」



「わぁっ!
…びっくりした。ちょっと瑠璃、急に大声あげないでよ!」
「、ぁ…ごめ、ん」


目が覚めた。
夢の中で私は、白いコートを着た「誰か」に刃物で襲われ、切り刻まれる直前に目が覚めたのだ。あれは「誰」なのか。全く検討もつかなくて、まだ意識ははっきりしなくて。

私は、辺りを見回した。


「ていうか、瑠璃ってお兄さんいたっけ?」
「…いない」

「じゃあなんで寝言が兄さん?意味わかんない」


私にも、さっぱりだ。何故兄さんと叫んだのか。あの夢はなんなのか。



「よし、課題終わり…っと。瑠璃、見せてくれてありがとね」
「ん、いいよ。いつも私も見せてもらってるし」

「じゃ、帰りますか」
「そだね」



親友の初美と学校からの帰り道を歩く。通り掛かったゲームやら本やら売ってる見せに立ち寄り、本日発売、待望の2ってことで初美と買う予定だったゲーム、「テイルズオブエクシリア2」を手に取った。


「いやーガイアスがパーティー入ってほしいって夢叶ったね」
「ほんと、ミュゼも入るし、前作パーティー全員いるしねぇ」

「瑠璃はやっぱりアルヴィンが好き?」
「えへへ、まーね
でも今回のジュードかっこいいと思う、凛々しくなったっていうか…」

「だよねだよね!」


ショップで流れるPVを見ながらの会話。…アルヴィンかっこいい。ガイアスもかっこいいなぁ。


少女のために、
世界を壊す覚悟はあるか。


『――…お前もだ、ルリ』


「え、…初美、いま何か言った?」
「うぅん、何も。どしたの?」

「いや…言ってないなら、いいの」



今、確かに名前を呼ばれた。一体、誰?


「っ、わ…なに、地震?」
「ちょ、結構でかい」
「瑠璃、」
「大丈夫、私がついてるじゃん」


突如、ぐらりぐらりと揺れる。あまりの激しさに蛍光灯がガシャン!と床に落ち、店内は真っ暗になった。どうしよう、どうしよう…!



















「…やっとおさまった…

「あ、れ…瑠璃?」


初美の傍には、瑠璃の鞄が落ちているだけで、瑠璃の姿はなかった。



(00 始まりはアンダンテ)

20121107

心滅ジョルジュってなんぞや。
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何となく語呂がよかっただけの心滅ジョルジュ。
心滅ってなんぞや心が滅びるんかいww
ネーミングセンスが皆無ですすみません\(^O^)/