彼と優等生が最高の萌え要員だと思うのは私だけなんだろうか。


「なぁ、優等生?」
「…ちょ、アルヴィン」


アルヴィンが、優等生ことジュードと肩を組み顔を覗き込む。それにジュードは少しの困惑の表情。


『…萌える…!』
「リティル…?」
「ありゃー目がハートになってるよぉーっ」
「どうしましょう、ティポ」

「んー?エリーゼどうしたの?」
「レイア、あの…えと、リティルが」


少し遠めにいるリティルを指差すエリーゼ。目で追いリティルを視界に捕らえるとレイアは大きな溜息をついた。ジュードとアルヴィンを陰から覗いてにやりとだらし無い笑みを浮かべているリティルをみて、またかと呆れて何も言えなくなった。


「…リティル、何をしている」
『ん、あ…ミラ』
「……ジュードとアルヴィンか?」
『うん、目の保養になるでしょ?』


"そうか?"と疑問符を浮かべるミラにくすりと笑う。この感情をわかる人、どれくらいいるかなぁ…などと考えながら、また彼らを見た。


「ん?」
「どうした優等生」
「いや、リティルがまたコッチ見てるなぁって」
「あぁ…いいのいいの放っといて」


何故か気付かないジュードと、知っているアルヴィン。彼は意地悪く口許を緩ませリティルを見た。ぱちり、目が合ったリティルは顔を真っ赤に染めて宿屋まで走り去っていった。その様子に、くつくつと笑うアルヴィン、不思議そうに見ていたミラとジュード。レイアは何となくだが分かっており、アルヴィン同様に笑った。

『うぁぁああ、格好いいよあの男』


"あの目は卑怯だぁ"とあらかじめとってあった宿屋の一室のベッドに突っ伏した。ゴロゴロと転がり先程の彼の目を、思い出しているとまた、顔を赤く染めた。


『やばいよ、もう…』

「何がやばいんだ?」


聞こえた声に、がばと起き上がる。音も立てずに入ってきたらしい彼を見て、赤いままの顔を隠すように布団に潜り込んだ。


『なななななんでもないよ』
「…吃りすぎ
おたくも可愛いところあるんだな」
『かか可愛く、なんか』
「顔、見せろよ」


普段から色気のある男だと思ってはいたが、今の彼は、数倍艶っぽい声を出してベッドに腰かけた。どくどくと心臓は早く動いて、どうしたらいいのかもわからずいたが、"ほら"と急かされて、怖ず怖ずと顔を出す。すると、優しげな瞳と目が合いまた布団に潜ろうとする。…が、今度はアルヴィンがそれを許さなかった。


『アルヴィン、あの』
「離さないぜ?」




染まる頬



(キスでもしとくか?)
(ええええ遠慮しますぅううぅ!)



20111008

腐女子気味な夢主とからかうアルヴィンの巻。
アルヴィンが彼女を好きかどうかはご想像にお任せします、はい。←

ひぐら