タイトル未定【長編のつもりだった…】

NARUTO感想654話感想Aでご紹介した夢を元に小説を書き始めていました。
が、途中で力尽きて、長い間ほったらかしにしていました…orz
2話しか書けていません!Σ( ̄Д ̄)
取り敢えず一話目だけupします…。

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戦争が終われば忍び世界が大きく変わる。
かつてない平和が訪れるだろう、そう皆信じていた。

チャクラ性質を真似してしまう白ゼツに仲間を殺されようとも、十尾の容赦ない攻撃に心が折れそうになったとしても、誰もが心の片隅では“戦い”は終わると考えていた。

しかし、今目の前で起きている出来事は一体なんなのだ。
1人の忍は思った。

ようやく十尾を抑えることができ、元凶であった男も倒すことが叶った。
最恐の力を有したマダラも初代火影千住柱間らによって取り押さえられ、封印された。
人柱力から解放された十尾は途端に大人しくなり、目覚めたばかりのとき見せた禍々しいオーラは消え失せていた。
まるで心ここにあらず、という感じだった。

散々、力の恐怖を植え付けられた忍達にとって、その静けさは逆に不気味に感じられた。
また突然狂気を向け、襲いかかってこないとは限らなかった。
また九尾や八尾と違い、何の動物にも形容しがたいその形状に、安心を感じることはできなかった。

その異様な化け物を、あの少年は屈託のない顔で「もう大丈夫」というのだ。
信じられるはずもない。

少年は先程まで、その化け物と闘っていた。
人柱力としての力を惜しみなく使い、仲間と共に十尾を殺す覚悟で相手していたのではないのか。

それを忘れたのか。
落ち着きを取り戻した途端、手の平を返すように十尾を仲間だと言うのだ。

呆れて何も言えない。
彼の頭の中はどうなっているのだろう。
理解しがたい。

力があれば、心にも余裕が出てくるのだろうか。

無性に腹が熱くなってきた。

自分には力がない。
この戦いで嫌と言うほど痛感した。
情けないほどに、守られてばかりいたのだ。
その自分が今ここに生きていることは奇跡としか言えない、いや情けない。
自分より優秀な仲間たちは、もうこの場にはいない。

生きている。
それがどんなに嬉しく、どんなに素晴らしいものなのか。

この世は所詮弱肉強食。
弱いものは強いものに蹂躙されるものだ。
強い者に弱い者は従っていく流れなのだ。

だが、これからは違う。
意見が食い違い、争っていた里同士が手を取り合うことができたのだ。
弱い者も主張すれば、表舞台に立つ機会ができる時代が来るはずだ。

力ある者の主張だけが罷り通る時代は終わった。
自分の心が踏みに弄られることはもうたくさんだ。

自分でも驚くほど大きな声が出た。
一斉に、連合軍の忍び達がこちらを見る。

構うものか。
言ってやれ。

「おまえの妄言はもうたくさんだ!!―――――!!」


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連合軍のモブ忍の独白でした〜(^^)






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