快楽を呼ぶ悪魔
07
――……、
「……やりすぎたか」
紳は、くたっとして動かないあずみを抱え、お風呂場から出た。
紳の手によって何度もイかされたあずみは、何度目かの絶頂に合わせて意識を失ってしまったのだ。
紳は、あずみをベッドにそっと下ろした。
そして、体についた水滴に口づける。
「……ごめんな、」
そう呟くと、紳は自分手の甲を見つめた。
そこに書いてある数字は、【3】。
つまり、今日を含めてあと3日経ったら、紳は魔界に帰らなければならない。
3日以内にあずみの首輪をはずそうと思うなら、こんなところに閉じ込めておくべきではない。
なるべく人と触れさせて、不可能かもしれないが、あずみと誰かをくっつけなければならない。
でも、紳にはそれができなかった。
自分でもあり得ないと思うほどの独占欲を、あずみに持ってしまっていたから。
「あずみ、ごめんな……?」
紳はもう一度呟くと、あずみの頬に触れた。
「ごめんな?自分でももう、どうしたらいいかわからないんだ」
そう言うと紳は、あずみの唇を塞いだ。