いつもの日常。 | ナノ
とりあえず報告



side 伊作



名前の言葉には、いつも驚かされる。



今日だって、身元もわからない謎の人物の世話係になったって言った。



その言葉を聞いた瞬間、耳を疑いたくなった。



世話係になったら1日中、天女の側にいるってことになるんだと思うと、



胸が無性に苦しくなった。







































学園長先生の庵の前に僕はいる。



どうして名前を天女の世話係にさせたのか、理由を聞きたいからだ。







「六年は組、保健委員長の善法寺 伊作です。」




「うむ、入れ」




「失礼します」




襖を開け僕は学園長の前に座った。




「実は……、」




「お主が言いたいことはわかる。なぜ名前を突然現れた少女の世話係に任命したか理由を聞きたい、という事じゃな?」




「はい」



「それは、いつもの突然の思いつきじゃ」




やっぱり名前が言った通り、いつもの突然の思いつきだった。


「……そうですか。」




「うむ。そうゆうことじゃ」



学園長は、いつものようにお茶を飲んだ。



「余計な詮索はしないおくべきじゃ。
あの少女のことは、名前に任せておるからのぅ」




「………っ。それでは失礼します。」




それだけを言い残し、僕は学園長の庵から出て行った。





とりあえず、このことを…
名前が突然現れた少女の世話係になったことをみんなに報告しなきゃ。





そういえば、まだ夕餉を食べてなかったから食堂でご飯を食べるついでにこの事を報告しよう。








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