ストップマイ××× 6
じゅっ ぢゅぷ
「ふ…」
臨也は前かがみになり、静雄の金髪を両手で揉みしだく。
中央で懸命に喉の奥まで銜えこむ静雄は、本当に美味しそうに味わっている。
ドアを開けたすぐ玄関口で、臨也は静雄に後ろから襲われ、今に至る。
「ん…んっ」
「ふふ…本当に食べられているみたいだ」
静雄はいっそ食べてしまおうかと思うくらい、コレを前からずっと欲していた。
何度これを想像したか覚えていない。
自慢ではないが、臨也の匂いも形も大きさも、口と身体が覚えている。
「シズちゃん…うまくなったね」
「んっ、んっ」
もっと気持ちよくなって欲しくて舌を懸命に動かす。
暗がりの中、音と感触だけが耳を支配する。
臨也の息遣いを確認するたびに涙が出そうになった。
後頭部に回された両手に力が入り、前に圧された瞬間、果てが近いのだと悟る。
「んう、ん」
「シズちゃ、ん。…離して、汚れる」
「んんん」
首を振って嫌々をする。
毎回学習しないのは誰だ、と言いたくなったが、今回は直ぐに諦めたのか臨也は快楽を追うのに集中した。
脈立つそれが口内ではねる瞬間を、直に感じる。
ど く
「くっ!…ぁ」
「ッ…ん、んん」
臨也の中の臭いと体液をそのまま喉奥に感じると、ゆっくりと全てを飲み干した。
本人は知ってるだろうか、自身の精液が少し甘いことを。
「はぁ…はぁ、シズちゃん…もうでてないよ、離していい」
「ん、んん」
丁寧に舐め上げつつ、静雄は臨也の腰に両手を置く。
もう一度硬くなって欲しくて離さずに口に銜え直した。
きっと呆れているに違いない。
目を薄く開けて見上げると、呆れ顔ではなく、顔を逸らして続けられる快楽に目を瞑る臨也の姿があった。
「…はっ、ぁ」
色っぽい、とはこいつのことを言うのだろう。
目の前で感じている人間を見るのは臨也しか居ない静雄だったが、断定出来る。
「あ…ぁ、も、ベッド行きたい…」
臨也がポツリと呟き、舌の動きを手で制される。
ちゅぽ
臨也の下肢から口を離すと、糸を引いて唾液が零れた。
「俺もしてあげる…」
「…お、俺がするって言ってんだろ!」
銜えている臨也を想像したのだろう、静雄の顔が真っ赤になった。
臨也は息を整えながら囁く。
「一緒にって意味だよ」
いっしょに?
頭上にハテナが飛んだ。
「いいから、運んで」
「…お姫様だっこは嫌だって言ってたくせによ」
「何で姫限定なんだよ。おんぶでも良いし」
文句を言いながらも腕を首に回してくる。
(クソかわいい…)
叫びたいのを堪え、背中に腕を回した。
静雄が選んだのはやっぱりお姫様だっこだった。
「二回目だな。常にこうしててやろうか?」
「うん、なんかもう、いいよ」
くすくす笑って首筋にかぶりつかれた。
「!!いざっ」
「だってほら、今だと無防備」
「てめ…!」
やっぱり何枚もの上手だ。
静雄の足は早急にベッドに向かっていた。
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