少女――ニナが来ていた街は森を抜けたところにある近郊の一つだった。

街の所々にある煉瓦で積み立てられた家は庶民が暮らす家だ。
何点かにまとめられていて住宅街とされている。

たまに見かける大きな屋敷はこの街を束ねる公爵家や伯爵家などの貴族の家だろう。

この街の中心部には噴水があった。
そこは広場となっていて、よく子供達の遊び場となる。
その近くには、教会があった。結構な高さがあり屋根に登れば街全体を見渡せるかもしれない。
時折、教会から綺麗な鐘の音が響く。それは街全体に行き届くぐらいの音色だろう。

列車が通るこの街は他の近郊や大都市などとの交易も盛んだった。
どこにでもある店に入れば、たくさんの雑貨もあるし、路上で売り出している者もいる。

ニナもこの街に入った時、小さな子供に飴を売る者や女性に渡すアクセサリーを売る者を幾度となく見掛けた。


街を彩るのはたくさんの木々だった。
公園などにも植えられていたが、時折街のおかしなところに幾多とあった。
たまにある神々を模した銅像はこの街の古い歴史を現しているのだろう。


 



 
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