野良犬(4/4)


「あ、あ、あっ…!も…っ苦し…」


息を切らせ、懇願するように遊馬を見上げるユウリ。

そんな姿に余計に欲望が煮えたぎって遊馬は最初に噛んだ首元に再び強く歯を食い込ませた。


「あああぁっ!!」


ひときわ大きな嬌声を響かせてユウリは全身を強張らせる。それと同時に肉茎が跳ねて熱い精が放たれた。


「……っごめ…、イッちゃった…」

「噛まれるのがそんなに好きか?」


遊馬は楽しそうに笑い、手にたっぷりとついた迸りを絡ませてまだ勃起したままの竿を弄ぶ。

強すぎる刺激に尻込みする腰を掴んで引き寄せ、その勢いに乗せて荒くユウリの中を貫く。


「んあっ!あ…っ!わかんない、けど…っ、遊馬さんに噛まれると、痛いけど気持ちいい…っ、んんん!!」


抉るような律動で蕩けた肉壁を犯しながら遊馬は歯形まみれの胸に噛み付いた。

射精直後に獰猛なまでの快楽を叩き込まれてユウリの頭の中は意識が飛んでしまいそうなほど真っ白に染まっていく。


「遊馬さんはっ…、気持ちいい…っ?」

「…ああ」

「んっ…、良かった…っ」


心から嬉しそうな声色で呟き、ユウリは遊馬の髪をきゅっと握る。


「……っ、」


遊馬は小さく息を呑んで打ち付けを更に加速させた。

熱情が出口を求めて煮えたぎるのを感じながら限界まで肉の感触を味わい尽くす。


「あっ、んん…っ!…あっ、あぁ!!」

「……く…っ!」


ほどなくして極限まで高まった欲望の塊が一気に弾けた。

白濁を放つ恍惚の眩暈に襲われて遊馬は下半身の脈動が落ち着くまでぐったりとユウリの身体に頭を預けた。

自分以上に激しく鳴っている鼓動が直接頭に響く。その感覚さえも心地良いと思った。


「…ふぅ」


倦怠感がだいぶ薄れ、遊馬は煙草を吸おうと頭をもたげた。しかしそれをユウリが両手で押さえて引き留める。


「なんだよ」

「…まだ…もう少しこのまま」


そう囁いてユウリはゆったりと頭を撫で始める。

このままだと寝そうになるな。と遊馬が思っているとふとユウリの手が止まった。



「……すー…」

「…寝やがった」


マイペースさに呆れ笑いをこぼす遊馬。

そして柔らかな手に包まれたまま遊馬も目を閉じた。






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