※※第３４４話:Make Love(&Guerdon).209

---

　ズプッッ――――――…！

　最初の一突きで苛烈に、最奥へと突き当てられる。

　「あああああんっっ！」
　ビクビクとふるえたナナは奥が気持ちよくてさっそく絶頂となり、乳房をゆさゆさと猥りがわしく揺らした。

　「挿ってるとこ、見てなきゃ駄目だろ？」
　腰を掴み寄せて、薔は耳もとで促す。
　「あっあっあふっ…っ、あ…っ、ああっ…あ…ッ…あああっ、」
　イっている最中もずっと突き上げられていたナナは濡れた瞳を何とか開けて、彼を嵌めて善がる裸体を見た。
　結合部は濡れに濡れてぐっしょりで、尚も体液は垂れ落ちて床まで濡れて、汗が伝う乳房も明かりの下で光り輝いている。

　「あああっっ!?あっ…あああぁぁっっ！」
　恥辱的な姿にもなじられたナナは立て続けに絶頂を得て、びちゃびちゃと潮吹きをした。
　「な？見てた方が興奮する……」
　髪を撫でて項にキスをすると、もっと見えやすくなるように薔はぐぱりとラビアを掴んで拡げた。
　大きく開かれたクリトリスをゆびがこねて、ヌルヌルになったソレを弄ばれる。


　ズッ…！ズッッ！ズプッ…！ズプンッ――…！

　腰づかいは激しくなり、ナナは彼の言った言葉を痛感していた。
　赤くされればされるほど、気持ちよくなる、彼を取り込んだ肌の色だから綺麗なのは当たり前だ。

　穢されて、綺麗になる、彼女は何度でも彼の手の中で開花する。

　「ああぁあああ…っ、あっあっんんあ…っ、」
　ふたりの熱気が伝わっているのか、鏡をたらたらと雫が伝い落ちた。
　ところどころに潮が飛び散っているから、体液かもしれない、どうしようもなくいやらしくてもう何がなんだかわからない。



　「おまえの鳴き声がよく響いて、俺もすげえ興奮してる……」
　項にキスの痕を残し、薔はふっと吹き掛けた。
　彼が興奮してくれるのなら、ナナも狂ったように嬉しくなる。

　繋がっているからこそ、体内で共有できるものがある。


　「あああ――――――…っ！」
　躰を反らし、またしても絶頂を得た彼女のヴァギナを薔は捩じ込むように突き上げた。

　「あっっ!?ああっ…あっ!?あっあんっ、ああん…っ、」
　一息つく間もなく、絶え間ないオーガズムの波が容赦なく打ちつけられる。
　細やかにふるえるナナはとっくに、限界を越えた快楽の虜になっている。

　「当たってるよな？何度もここ……おまえの子宮……」
　インサートはとてつもなく深く、彼女をのめり込ませた。
　子宮口を責められ、たくさん当てられて嬌声はさらに上擦る。
　おまけに、彼がきちんと言葉にしてくれることで思い知り、淫欲が高まる。
　受精したい場所を、誰よりも彼がよく知っているのだという安堵と狂喜。



　「あああああああっっ！」
　戦慄き、ナナは絶頂を得た。
　「……っ！」
　彼女を強く抱きしめて、薔も中へと射精をした。

　鼓動混じりの白濁が、たっぷりと注ぎ込まれる。
　充たされて、収まりきらず溢れ出してくる。



　「は……あ……」
　ふたりは息を乱し、バスルームで肌を重ねていた。
　滴る水音は体液以外の、なにものでもなかった。

　まだシャワーは浴びずに、どこまでも、濡らされていった。














　　…――You wet me，thicker than water.

[ 490/536 ]
[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]

戻る