※※第344話:Make Love(&Guerdon).209








 舐め上げた舌先はまるで、媚薬を飲まされたかのようで。

 「んっん…っんっ、ん…っ、」
 大きな口を開けて咥えたナナは、夢中になって扱く。
 「は……」
 息を零した薔は彼女の髪をしなやかに撫でて、耳に掛けさせた。


 ジュッ…グポッ…!グポッッ…!

 ナナは喉に力を入れて、彼を吸い上げる。
 「んっっく…っ、うんんっ…んっ、」
 噎せそうになっても全然構わなかった、彼に喉も突いて欲しくて大胆にねぶる。

 「おまえだけのものだろ?急がずにゆっくり味わえよ……」
 明らかに急いている様子で、面白がり笑った薔は髪にゆびを絡めてなだめる。
 「んんん…っ、」
 ナナは咥えたままの状態で、首を横に振った。
 ゆっくり味わいたくても、無理だった、自分は彼を欲しがりすぎている。
 彼の猛々しさが、愛おしくて堪らない。


 ぷはっ……とくちびるを放すと、ナナは彼に頬をすり寄せて甘えた声を出した。
 恥ずかしい言葉を言わずにはいられないほど、淫靡な気持ちになっていた。

 「ん…っ、……薔のおちんちん…っ、すご…っ、大好き…っ、」

 別の意味に置き換えると、どうぞわたしをめちゃくちゃにしてくださいと言っているようなものだ。




 「……おい、」
 「薔のだから…っ、いっぱい…っ、大好きなんれすよ…っ?っん、好きぃ…っ、大好きっ…っ、」
 彼を見上げて告げたナナはチュッチュとソコにキスもして、手でさすった。
 こんなにも不埒なことができるようになっても、彼女はまだまだ彼の手で淫乱にされてゆく。


 「かなり煽ってくれたな?」
 「んああ…っ、」
 腕を引っ張って強引に立たせると、薔はナナを鏡と向きあわせた。
 淫猥な告白をした自分の表情を、見るのも恥ずかしくて、ナナは昂る。

 「膝赤くなってんじゃねぇか、痛かったろ?」
 「んんん…っ、大丈夫っ…っ、あ…っ、」
 膝が痛くなったら止めていいという条件つきだったものの、ナナはちっとも痛くなかった。
 或いは彼の持つ媚薬に似た効果が、痛みすら快感に変えていたのかもしれない。

 赤みを帯びた膝を撫でられ、入り口に当てがわれる。


 「あっあっん…っ、薔ぅ…っ、くすぐった…っ、」
 甘ったるく訴えたナナのくちびるから、唾液が糸を引いて垂れた。
 「へえ……それなら良かった、」
 不敵に微笑んだ薔は一気に挿入した。

 「中のが断然赤いからな、激しくしても痛くねぇだろ……」

 濡れて淫れる部位はとっくに、隠し持つ彼の色を露にし真っ赤に熟れていた。

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