※※第320話:Make Love(&Sex aid).42









 一度出されてからは、抜かれてしまった。
 彼の感覚をありありと残し彼を恋しがる膣から、泡立った白濁が溢れだしている。



 ヴヴヴヴヴヴヴッ――――…!

 再び咥えさせられたバイブにより、白濁はいやらしく泡立っていた。
 振動は最強にされ、まだまだ艶かしく濡れるばかりだった。


 「んっはん…っ、んんう…っ、」
 玩具で乱されながらナナは丁寧な舌づかいでねっとりと、彼を扱いていた。
 絶え間なく刺激をするから栓の役割を果たしてもいないバイブはぐちょぐちょになり、垂れる体液がシーツに水溜まりを描き出す。
 いくつもできた淫靡な染みでベッドはぐっしょりになっている。

 「視線はこっちだろ?ナナ……」
 顎を持って上に向けさせた薔は笑い、頬へと滑らせていった手であたまをよしよしする。
 優しい手つきで彼はそのあたまをちょっと押さえつける。

 「んんんっく…っんっ、」
 喉に当たったナナは上目遣いに悩ましく腰をくねらせ、興奮の坩堝だった。
 口に入れても猛々しい彼に圧倒され、魅了されている。

 眠らずにこのまま、耽ってしまいたくなる。

 「可愛いな……ねぶり方も、」
 薔はあたまを支えつつ、髪にゆびを這わせる。
 しなやかな動きにぞくぞくさせられる。




 ビクッ…!ビクンッ――…!

 「んんんっっ!」
 深くしゃぶりついたままナナは達して、玩具をぎゅうぎゅうに締めつけた。
 中に残していたい原液が蜜と混ざり溢れてきてしまうのが惜しい、彼のことだからまた中に出してくれるだろうけれど。

 派手に吹いた潮がきらきらと飛び散る。


 「んっはあ…っ、ん…っ、」
 あたまに当てられていた手は背中を撫でてゆき、一度口を放したナナは音を聞かせて先端を舐め回した。
 「……こんなんでおまえ、明日出掛けられんのか?」
 バイブに辿り着いた手は振動を緩めることもなく、薔は強引にヴァギナへ押し込む。

 「んっっ!?んあ…っんんっう…っ、んっふうう…っ、」
 またイけてしまいそうで中を狭めて、ナナは彼にむさぶりつく。
 そんなことを確かめられてしまったら、恥ずかしくて躰はさらなる悦楽の虜となる。



 「いっそ閉じ籠めて……ずっとふたりきりでいようか……」
 悪戯めいた言い方で、薔は提案をした。

 だから言うのだ――火の無い所に煙は立たぬ、と。
 誰かに作り上げられなくとも、引き金は自分で引く。

 「んっんっんんん…っ、っん…っ、」
 強く吸い上げるナナは言葉にも昂り、行為を大胆にさせていった。
 彼が望むのなら、閉じ籠められることは彼女にとっても本望だった。















  …――There is no smoke without fire.

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