※※第278話:Make Love(&Jiggly).170







 「んんああっっ!」
 ナナは達してしまい、大量の潮吹きをした。
 何度も飛び散った体液は、てらてらと光り辺りを彩った。

 「きれいだな、上手……」
 彼女の髪をしなやかに撫でると、薔はゆびを抜いてゆき、

 「ご褒美にしよっか?」

 躰を起こすと濡れたゆびを舐め、トップスを脱ぎ捨てた。
 少し乱れた髪が邪魔そうにあたまを振った彼はベルトに手を掛け、妖美な笑みを落とす。


 「あっ…あっんっ、……薔ぅ…っ、も…っ、はやく…っ、」
 彼に魅せられ、ご褒美というあまりにも魅惑的な言葉にも誘われ、ナナは素直に欲しがる。

 「そういう堪え性のねぇこと言ってると、待たせるぞ?」
 「や…っ!やら…っ、言わな…っ、」
 薔はくすくす笑って、わざと彼女をやるせない思いにさせたあと、脚を掴み寄せて当てがった。
 必死に言い訳をしようと試みたナナは一度言ってしまったものはどうしたらいいのかと、泣いて、けれど欲しがっていたモノを入り口に当てられ中を至上の期待にうねらせた。

 「冗談だよ……俺だってもう待てるわけねぇだろ?」
 あたまをよしよしすると、薔は一突きで彼女の奥深くへと挿入した。

 ズプッッ――――――…!










 「あああっ…っんっ!」
 挿れられる途中で、キモチイイ場所を擦られ彼を感じすぎて、ナナはイけてしまった。
 「最悪俺のが先にイくかと思ったが、おまえ早いな?」
 ふと、ソファの背もたれにゆびを立てて、薔は初っぱなから動きを激しくした。
 彼女を乱しながら我慢をしていた彼の脈動は、猛々しくすべてを奪った。

 ズプッ…ズプッ、ズッッ…!

 「ああっあっっ…あっ、あ…っ、あっ…いっ、イっちゃ…っあっ、」
 大きく腰を跳ねさせたナナは、またすぐに絶頂を得られそうだった。
 「掴まってるか?」
 彼女を抱きしめながら突く薔は、甘く低くて艶めいた声を耳もとで浸透させる。

 「あああ…っあっ、あああああっっ!」
 しがみつき、彼の背中にゆびを滑らせ、ナナは絶頂を得た。

 「…――――っあ…っ、」
 収縮に堪えた薔も彼女の背中に、そうっとゆびを食い込ませて、腰づかいを速めた。
 淫音は深く、高くなり、いつ壊れても不思議ではないくらいにソファは軋んでいるけれどこれっぽっちも気にかけていられない。

 「……ん、ナナ、イく……」
 さらに強く彼女を抱き寄せると、薔は耳にキスをして囁いた。
 「ああ…っ!?あっ…あっああんっ、」
 囁きが背筋を這い上がるみたいだった、それはえもいわれぬ恍惚だった。

 「あああっ――――――――――…っんっっ!」
 死に物狂いで彼にきつく縋りつき、彼の腕のなかで戦慄いたナナはまたしても絶頂を得た。

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