※※第274話:Make Love(&Sex aid).32







 「あっ…あっ、そっっなぁっ…っ、いじわる…っ!」
 今さら教えられたナナは余計に感じてしまい、泣いていた。
 「おまえは俺の意地悪が大好きで、声を我慢すんのも大好きだ、何か問題でもあるか?」
 面白そうに笑って、薔は彼女の涙を親指で拭った。
 そしてたくさん奥を突いて、くちびるに吸いつくようなキスを落とす。

 あまりにも的を射た言葉にナナの膣は、さらに彼を切なく吸い寄せている。

 「……っは…っ、」
 くちびるが放されると、すぐに重なりあいそうな距離でふたりの吐息は混ざりあい、

 「あんんっっ!」

 ナナは絶頂を得た。


 「……っあ、……すげえ気持ちいい……」
 感じた薔は彼女の髪にゆびを絡めて、愛撫で梳く。
 「あっあっあっああっあ…っんっ、あ…っああっっ、い…っ、気持ちい…っ、あんっ…っ、」
 声を我慢しなくて良いとわかったナナは、堰を切ったように喘ぎだす。
 素直な言葉も甘えた声で、彼への返事として上げる。

 「問題なんてなかったろ?」
 薔は膣の敏感な部分を擦り上げながら、最奥に突き当てグチュリと回した。
 「な…っ、ない…っ、あっあっ…あっ、あっあああんっっ!」
 しがみついて応えたナナは、絶頂を得る。
 体液が飛び散り、せっかくの布団がもうびしょ濡れになってしまっている。

 ゆさゆさと揺れ動いていた乳房も彼に揉みしだかれ、ナナは悲鳴にも似た嬌声を上げる。
 立て続けにオーガズムを得ようとしている。


 「あっ…あああっ――――――っんっっ!」
 ナナは夢中になって彼に脚を絡め、絶頂を得た。
 「……っ!」
 ほぼ同時に薔も射精をして、彼女の子宮目掛けて迸りを放つ。
 体内が堪らなく熱くなり、淫らな気分は止まらない。

 「ん……っ、」
 繋がったままくちびるを奪われ、ナナは懸命に舌を伸ばした。
 たっぷりと注がれても幾度か、なめらかに奥を強く突かれ、もっともっとしてもらえるのではないかという期待にもヴァギナは狭くなる。

 ところが、彼は一度中に出しただけで、抜いてしまった。
 ナナのひくつく膣からはさっそく、白濁液が溢れ出している。
 その淫靡な様は薔だけに、見られている、ナナはただ淫猥に感じている。





 「ふたりだけでゆっくり、お風呂入ろうか……」
 汗ばんだ彼女のおでこにキスをして、薔は微笑みかけた。

 「な?」








 彼ももちろん、一度だけで終わらせるつもりはこれっぽっちもなかった。
 この部屋にはプライベート露天風呂がついていることをふと思い出せたナナは、こくんっと頷いた。
 露天風呂では本格的に、声を我慢しなければなりません。











 ……お互いに欲求不満だったこけしちゃんとゾーラ先生も妖艶な夜に向かいつつ、

 物語は次話へと続きます。




 …――――誰も知らないところでとある、“最低最悪の客人”も忍び寄っていた。
















  …――That is probably……

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