※※第274話:Make Love(&Sex aid).32








 やがて玩具の振動は、いきなり止められた。

 「いったん抜くぞ?風呂でも使うかもしんねぇが、」
 思わせ振りな言葉を落とし、薔はバイブを抜く。
 お風呂に入るときもまた玩具を使われるのかもしれないという羞恥と愉悦が、ナナの淫欲を溢れさす。




 「おまえの手つきはぎこちなくて面白れぇよな?」
 片手を伸ばした薔はナナが掴んでいないほうの乳房を揉みしだき、刺激した。
 「ん…っ!?っん…っっ!」
 この手つきを待っていたナナは胸を愛撫されただけでイけてしまい、ヴァギナをキュウッと収縮させる。

 「こうやって開いてろよ、」
 胸から手を離し、大きくふるえた両脚を強引に彼は開かせた。
 グイとやってくれた仕草に鼓動が鷲掴まれて、ナナは言われた通りに脚を開いて待つ。
 至上の期待に躰のありとあらゆるところが、ひくひくしてしまう。


 「俺ももう待ちきれねぇから、挿れる…」
 薔はベルトに手を掛け、外していった。
 彼の聞かせる音たちは凄艶に、聴覚を撫していった。

 「おまえに我慢させときながら、おまえが欲しくてどうかしそうだった……」












 見惚れるナナは自然と、胸に当てた手の力を緩めていた。

 「なあ、ここ……拡げて見せて?」
 一度悪戯めいて当てがった薔は欲しがっておきながら、また焦らすように彼女を誘惑する。

 「ん…っんっ、ん…っっ、」
 何とか声も息も抑えつつ、ナナは両手をソコへ伸ばし、くぱっと拡げて見せた。
 「とろとろして震えてんな?可愛い…」
 今度は強く当てがって捕らえ、薔は一気に挿入してきた。

 ズッッ――――――…!









 「ああっっ!」
 躰を反らしたナナは達してしまい、とっさに秘部から手を離し口許に当てようとしたが間に合わなかった。
 「いきなりギュウギュウに締めつけてくんのかよ、」
 躰をふるわせた薔は収縮にかなり感じたようで、初っぱなから何度でも最奥へと当ててくる。
 掴み上げられた脚が激しくふるえ、持ち上がった腰も完全に彼のものになる。

 ズッ…ズプッ、ズプッ――…!

 「らっ…めっ、声っ…出ちゃっ…っ、」
 口のうえで両手をぶるぶるさせて、ナナは上擦った声で訴えた。
 彼が気持ちよすぎて、我慢なんてできない。

 「別に?出しても平気だぞ?」
 「ん…っ、え…っ?」
 奥深くを突き上げながら彼女を抱きしめた薔は、乱れゆく息づかいで笑って耳もと言葉にした。

 「だから、ほんとはいくらでも声出していいって、教えてやってんだろ?」

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