※※第231話:Make Love(&Wedding).137
「ん…っんんっ、ん…っ、」
なめらかに滑り込んだ舌が、呼吸をもさらってゆく。
ナナだってそうだった、だから彼女は言葉を返す代わりに、夢中になって舌を伸ばした。
「……っん…っ、」
薔は中で鼓動を速めて、ふたりして互いの限界を感じ取る。
もっともっと中まで繋がりたいという、愛欲が満ちるほどに欲しがる気持ちが増してゆく。
「んんっ…――――――…っ!」
戦慄いたナナは、絶頂を得て、
「……っ!」
ほぼ同時に薔も、彼女の奥深く子宮目掛けて射精をした。
ドクッ…ドクンッ――…!
膣内は熱く激しく脈打ち、彼の鼓動に支配される。
舌の熱も感じながら、ナナは一心不乱に搾り取る。
「は…っ、……っあ、」
放したくちびるからは、唾液が細く糸を引いて艶めき、薔は今度はくちびる全体を吸うようなやさしいキスを落とした。
注ぎ込まれる迸りは、果てしなく猛々しかったが。
「またきつくなった……おまえん中は俺のこと、離したくねぇんだな、」
混ざりあう体液を攪拌させるように動きながら、薔は悪戯っぽい微笑を浮かべる。
「ん…っ、あっ…ああっ、」
ナナは自然と頷いて、中でも外でも縋りつくように彼へとしがみついた。
甘えているみたいにギュウギュウと、無意識の刺激もしている。
「なら、安心して善がれよ、俺もまだまだおまえのこと、離したくねぇしな、」
抱き返して、さらに奥へと攻め立て、薔は彼女の耳を甘噛みし、意地悪く笑って吹き掛けた。
「言ったろ?何度でもイかせてやるって……」
「あ…っんっっ!」
ナナは結合部を蕩けさせて、中は彼を求めて狭まり、絶頂を得る。
言葉も容赦ない愛撫となり、躰を内側から撫で上げた。
「……っ、」
彼女の髪にゆびを絡めて、薔は動きを激しくした。
パンパンパンッ、パンッ――…
「あっあっ…ああっ、あ…っ、」
ナナの中は何度でも、彼の形を憶え込まされる。
なぞらえるように彼女は、収縮を繰り返す。
「キスするから、舌伸ばして…」
頬を撫でて誘惑されれば、従わずにはいられなくなる。
「ん…っ、は…っあっ、」
ナナは無我夢中で、舌を伸ばし、
「そうだよ……いい子だな?」
微笑んだ薔はすぐさま舌を絡めてくちびるを奪った。
「んんっふ…っ、んん…っ、」
響く音たちが、どこもかしこもなんとも淫靡だった。
濃密に、深奥まで重なりあうことを、ふたりは止めることができずにいた。
[ 521/535 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る