※※第２３０話:Make Love(&Nasty).136

---

　ズプッ…ン―――…

　「ああっ…はっ、あ…っ、」
　ナナは腰を落とし、たくさん舐めて濡らしてもらえた中へと彼を咥え込んでいった。
　彼女が挿入している最中に、薔は胸を揉みしだいて乳首を弄ってくるためか、

　「んあ…っ、あっ、らめ…っ、」

　ナナは挿れながら潮を吹いてしまっている。



　「ほんとはダメじゃねぇくせにな…」
　薔はわざとらしく乳首をクニクニと、上下にゆびで弾く。
　「あう…っっ！」
　そのときちょうど嵌まって奥に当たったこともあり、ナナはイけてしまった。
　躰が痙攣したみたいにふるえ、騎乗位だというのに積極的に動きだすことがままならなくなる。


　「おい、挿れたらすぐに動け、」
　と命じた薔だったが、そのまま彼女の腰を両手で掴み、激しく突き上げるように彼のほうから動き始めた。

　「俺がどんだけ我慢してたと思ってんだよ…」








　パンッ、パンッ…パンッッ――…

　「あ…っああっあっ、あっんっ、待っ…えっ、あああっ…っ、」
　イっているあいだにもいきなり激しくされて、何度も最奥へと突き上げられるナナは乳房を猥りがましく揺らめかせた。
　「待って欲しいのはどのくらいだ？しばらくイキ続けたおまえが一息ついた後までか？」
　聞き返しながらも決して緩めることも待つこともせず、むしろ動きを速め、薔は彼女の中を攻め立てた。

　「そんなんできるわけねぇだろ……」








　「あああっっ！」
　ナナは絶頂を得る。
　さっきイったばかりだというのにまたイけてしまい、それでもまだまだイけてしまいそうな感覚に揺れ動く裸体を流れる汗で煌めかせていた。
　「……っ、く…っ、」
　一気に起きた収縮に堪えた薔は、腰づかいをさらに過激にさせる。
　ふたりが繋がった場所から、体液が飛び散り音も一段と淫猥になった。


　ギシギシと軋み続けるベッドは、濡れて乱れて沈むくらいに重なるふたりを浮かべている。

　「あっ…ああっあっ、あ…っ、」
　ナナは彼の胸に両手を置いて、掴まるようにして幾度となく突き上げられていたのだけど、

　「は…っ、……っ、ナナ…」

　どこか切なげに息を上げた薔は彼女のあたまに片手をまわし、ぐいと引き寄せてすぐにでもキスできる距離で囁いた。

　「淫れろよ……もっと、おまえの淫れた姿に、俺は何もかも奪われてぇんだよ…」







　くちびるを撫でる吐息は、どこまでもいやらしく。
　何もかもを奪ってゆくのはいつだって圧倒的に彼のほうだというのに、妖美で卑怯な囁きは一瞬でからだじゅうを支配した。

　「あああんっっ！」
　ナナは絶頂を得る。
　躰を反らすこともできなかった、くちびるのすぐ近くにくちびるを寄せられて放れられなかったから。

　「……っ！」
　ほぼ同時に射精をした薔は、子宮目掛けて迸りを注ぎ込みながら彼女のくちびるをも奪ってしまった。

[ 503/535 ]
[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]

戻る