※※第206話:Make Love(&Public sex).3
中で脈打つ彼の鼓動も、速くなったのをナナはひしと感じることができた。
時間の感覚もとうに麻痺していた、薔は彼女のあたまを撫でていた手を滑り落とし、不意に縛り上げていたネクタイを引っ張って解いた。
「んんんんん…っっん、」
自由になった両手で、ナナは必死で彼へとしがみつく。
片腕に絡み付いたネクタイは、風ではなくふたりの動きに揺れ動き、
「んんんっっ!」
ナナは絶頂を得た。
「……っ!」
ほぼ同時に薔も彼女の中、奥深くへと射精をした。
子宮までたちまち、より確かで狂おしい彼の迸りに支配されてゆく。
「は……っ、っっ……」
ほんとうはもっとずっと、中にいて欲しかったのだけど、抜かれていってしまった。
抱き寄せられて脚は下ろされ、ナナは溢れ出してしまいそうな熱を懸命に締めつける。
「悪りぃ…」
あたまをよしよししながらやさしいキスをして、微笑みかけると、彼女を抱きしめ薔は耳にもキスをして囁いた。
「おまえが可愛すぎて…我慢できなかった……」
「……っっ、」
彼の肌で汗が煌めいたのも色っぽく、囁きにもまた感じすぎてナナは躰をふるわせる。
「これから帰んだからそんなに感じんなよ…」
その反応に意地悪く、薔はくすっと笑うとまた刺激を与えて。
ふたりは帰り支度と言うより処理を始めたのだった。
遊具が置かれたほうからは、ちらほらと子供の声が聞こえていたが展望台は穴場なのか未だに誰もやって来る気配はなかった。
万々歳でございます。
「わ…っ、わたし……動くと出てきちゃいます……」
ナナはもじもじと彼のシャツを掴み、
「なら、ここに立ってな?かき出してやる。」
再び煽られた様子の薔は彼女のスカートに手を掛ける。
「えええ…っ!?それも…っ、あの…っ、気持ちいいので……困ります…っ!」
「その理由で俺が止めると思うか?」
「すみません……思えません……」
「だろ?」
無論、イチャつきながら後処理をしていきましたとさ。
日常と闇の、現在の比率は?
“甘い言葉の特訓”なるものも、どうやら待ち受けているようです。
…――Daily life still excels darkness!
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