※※第204話:Make Love(&Make Love!).11
「んっっ!」
ディープキスの最中にもナナが絶頂を得ると、抜かれてゆきながらくちびるは放された。
とろりと繋がった唾液を吸うように、またくちづけられ、抜かれてしまった中はまだまだしきりに彼を欲しがっている。
「…――――今度は…後ろからな?」
くちびるのすぐ近くで囁くと、薔は少し強引に彼女を鏡へと向かって立たせ、シャワーを止めた。
ズプッッ――…
「はああ…っん、」
後ろからも挿入され、ナナはしなやかに躰を反らす。
鏡があたたかな吐息で曇る。
「また挿れたら溢れてきた…」
音を聞かせて突きながら、耳もとでふっと笑った薔は鏡に当てられた彼女の左手へと左手を重ね、包み込んでしまう。
「あっあ…あっあっあ、は…っ、あん…っ、」
バックからも何度でも、激しく最奥へと突き上げられナナは嬌声を反響させている。
「ナナ……」
髪を撫でてそっと名前を呼ぶと、薔は彼女の顎をクイと持ち上げ覗き込むようにしてその艶めくくちびるを奪った。
「ん…っん、んん…っん、」
呼吸を忘れてしまいそうになる、痺れてゆく。
砕けそうになる腰は、より一層つよく引き寄せられる。
だからより一層つよく、奥へと当てられナナは官能的な目眩を覚える。
彼のゆびが、濡れた肌を這う、熱をなぞる。
臀部は開くようにして、持ち上げられる。
「んっ…――――――…っっ!」
ナナはまたしても、戦慄き絶頂を得る。
「……っ!」
ほぼ同時に薔も再び射精をして、彼女の中を満たしてゆく。
ドクッ…ドクッ――…
「んんン…っふ、ん…っ、」
自分の鼓動より何より強固な、彼の鼓動で中は脈打つ。
ナナは搾り取るように、彼を締めつける。
水滴ではなく体液の、滴る音がバスルームには響く。
「は……っ、」
また攪拌させるように動きながら、いったんはくちびるを放して甘く見つめあったのだけど、
「……っん、」
何もかもが離れ難く、すぐにくちびるを重ねて、繋がるふたりは互いの体温を確かめあった。
狂おしく、ただ本能のままの激しさで。
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