※※第178話:Make Love(&Punishment game).101
さてさて、日曜日も劇の稽古に参加したりとラブラブに過ごしまして、一週間もわりと滞りなく進んでいきました。
気温もだんだんと上がりゆく季節、4月の下旬でございます。
そして、それは再びの日曜日が近づく金曜日の朝、登校途中のことでした。
「も〜う、リョッタスったら〜、週末は我が家には両親がいるゾっ(いかにも星マーク)」
「そんなこと言ったって、ピーたんに対するおれのリビドゥは止められないんだよ〜(いかにもハートマーク)」
朝からこんな風にイチャこく他校の(バ)カップルが、ウフフアハハと笑いあいながら歩いていった(いろんな意味で君たち大丈夫か?)。
「………………、」
ナナはちょっと立ち止まり、(バ)カップルの後ろ姿を眺めながら何かを考え込んでいる様子。
「おい、どこ見てんだよ、」
彼女の手を引っ張って、薔はやや不機嫌となったのだけど、
「薔っ!」
「あ?」
ナナはぱっと彼を見上げ、輝く瞳で申し出た。
「わたし、薔とあだ名で呼びあってみたいです!」
と。
「やだ。」
薔は即答だった。
やだ――――――――――っ!?
けっこうお久しぶりのやだ返しにナナは萌えた。
が、萌えながらも必死になって食い下がった。
「なぜに嫌なんですか!?いいじゃないですか!あだ名で呼びあうくらい!」
「嫌なもんは嫌だ。」
「ちょっと、あの、かわいいじゃないですか!」
さらに萌える、ナナ。
……なんか、薔さまと三咲さんがまた喧嘩みたいなことを……
たまたま見かけちゃった周りは、さりげなくときめいて震撼。
「わたしはあだ名で呼びあってみたいんですっ!お願いですよ、薔ぅっ…」
ここでナナさんは無意識のうちの必殺技か、上目遣いで彼を見ながら甘えるみたいに懇願したため、
「…仕方ねぇな、」
薔は渋々受け入れてくれた。
「その代わりおまえ、今度こそちゃんと俺のあだ名考えろよ?」
条件付きで。
「エロ薔薇王子ではいけないんですかぁ!?」
「“いい”っつった事がそもそもただの一度もねぇだろ。」
そりゃそうである。
「わかりました!わたくし今度こそ、薔のお気に召すようなあだ名を考えてみせます!」
「先にいいのを思いついたほうが勝ちな?負けたほうは罰ゲームだ。」
「うわぁ!それ楽しそうですね!」
「だろ?」
……と、言いますことで、ナナと薔は互いに気に入るようなあだ名を考えることと相成りました!
※ちなみに、通り過ぎていった直後の(バ)カップルの会話。
「今すっご〜いイケメンがいたぁ!」
「ピーたん…!」
……リョッタス泣いちゃうから。
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