※※第176話:Make Love(&Manacle).100







 バスルームでのイチャラブタイムを終えまして。

 「ふぁあ、お腹空いちゃいましたね!」
 一睡もしていない上に腹ペコのナナだが、朝からめっちゃ元気いっぱいお肌もつやつやだった。
 ふたりしてすでに制服に着替えてはあります、ブレザーは羽織っておりませんけれど。

 「そうだな、」
 と、笑って返した薔はシャツの袖を無造作に捲り上げ、只今朝食の支度に取り掛かっており、

 「あっ!わたしもお手伝いを…」

 とにかく彼にくっついていたいナナは、なかなか積極的にいそいそと隣に並んだ。


 するとすぐに、

 ちゅっ…

 覗き込むようにしてキスをされちゃったのだ。




 くちびるが離されたときにはすでにナナは真っ赤っかとなっており、

 「一緒に作ろっか、」

 薔は彼女に向かってやさしく微笑みました。


 「あっ…、は、はいっ……」
 ドキドキとナナは、彼に教えてもらいながら調理へと取り掛かる。




 “ぼくも花子ちゃんにチューするもん!”
 “豆くんはここまで届くかしら?”

 あたたかいキッチンから美味しそうな匂いが漂うなか、リビングでは花子と豆が仲良く戯れております。
















 ――――――――…

 (よっ、良かったぁぁぁぁぁぁぁあああああ!)

 朝からとある高校の皆さんは、感涙にむせていた。

 (やっぱりこうでなくっちゃあぁぁぁぁぁあああ!)

 ってね。






 劇の稽古があるため半日授業でもお弁当を持参して、ナナと薔は手を繋いで登校しており、

 (ただの喧嘩だったんですね!良かった復活、我が校の名物!)

 何となく周りは、合掌してみた。




 「薔がお熱を出してなくてほんとうによかったですよ!」
 「出ちまったとしてもおまえがいるから大丈夫だろ。」
 「それはそうですけど、いつもかなり出ちゃうじゃないですか!」

 ……うわぁ〜、“出る”の対象が最終的には熱に聞こえて来ない〜。

 のも我が校の名物だわ!










 夜中の雨が連れてきた青空の下、皆さんはホクホクとしながら学校までの道のりを歩いております。

 やっぱり花子の言うとおり、

 “仲良しがいちばん”!

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