※※第169話:Make Love(&Sex aid).11






 「腰…落とせよ、」

 誘われたナナは、彼と向き合って、座るようにして腰を落としてゆく。


 ついたままの猫の尻尾は、ゆらめき、

 ズプッ――――…

 「ああ…っん、あっ、」

 挿入に感じすぎて、彼女は嬌声を響かす。



 すると、

 「まだおまえは猫になってんだろ?」

 耳もとで薔は、クスリと笑ったのだ。



 「にゃ…っ、にゃあ…っん、」
 ナナは鳴き方を、手繰り寄せる。

 「エロい顔してその声もまた、堪んねぇんだよな…」
 彼はあたまをよしよししてくる。




 ズプンッ――…

 「あっ、はっ、にゃ…っん、」

 すっかり挿ってしまうと、届いた奥までたちまち熱くなって、

 「おまえから動いて味わえ…」

 囁かれ、ナナは動き始めた。











 ズプッ…ズチュッ…

 「にゃ…っは、あっん、ん…っにゃっあ、っあ、」

 動くたびに、淫音も鳴き声も、鈴の音まで響いている。
 肩へと置いた手で、愛しきひとの衣服を乱す。


 「しっかり挿ってんのに…蕩けちまいそうだな?」
 薔は彼女の胸を揉みしだいて、

 「あああっっん!」

 堪らずナナは躰を反らし、達する。
 アナルも玩具を締めつける。

 「……っ、はぁ…っ、」
 ふるえた薔は、切なげに乱れた息を上げた。











 グチッ…グチッ…

 「にゃ…っ、あっ、ご主人っ、さま…っ、」
 お尻までおかしくなってしまいそうで、ナナは擦りきれそうな声を響かせ、

 「…ん?」
 抱きしめた彼は、耳もとで荒く息をする。



 「また…イけそうか?」
 そして、吐息で触れて、囁きかける。




 「ん…っ、ひゃ…っ、ん、」
 ナナは想いの限りに、彼へとしがみついて頷き、

 「俺もそろそろイけそうだよ、」

 薔は頬を撫でてくる。

 「キスしながら一緒にイキてぇな…」








 「は…っ、あっ、」
 ナナは躰を止め処ない快感にふるわせながら、顔をあげる。

 ふっと、汗を煌めかせ微笑みかけると、

 …ッ…くちゅっ…

 薔は初っぱなからディープにくちづけてきた。




 「ん…っは、ん…っ、ん、」
 舌と舌がいやらしく絡まるほどに、性器と性器も淫らに絡まって、

 「んんんんんっっ!」
 「……っ!」

 ふたりはほぼ同時に、絶頂を得る。






 精液は烈しく子宮を目掛け、

 「はぁ…っん、あ…っ、」

 思わず離されたくちびるのあいだ、糸を引いた唾液は垂れる。



 「…おまえが可愛すぎて止まんねえ、」
 くちびるのすぐうえで、薔は吹き掛けてから、

 グチッッ…!

 「んんんっっ!」

 激しく突き上げ、再びくちびるを奪いにきた。






 ゆさゆさと揺られすぎて、いつの間にか抜けたキャットテイルは湿って床へと落ちている。


 チリンッ…

 それでも響く、鈴の音、

 彼女は猫になっても、彼のためにどこまでも恭順なのだ。

[ 103/537 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る