※※第162話:Make Love(&Sneaking).92
「結局、お勉強はほとんどできませんでしたね…」
図書館の一角でエッチしちゃってから、まるで何事もなかったかのように努めながらの帰り支度です。
「それ以外はすげえよく出来てたぞ?おまえ、」
「んぁ…っ、」
突然耳もとで囁かれ、ナナの躰は思わずビクンッと跳ねてしまい、
むぅっ…
火照ったまんまで、ちょっと膨れてみせた。
ぽすんっ…
膨れたまんま、手当たり次第にノートや参考書をバッグへと詰め込んでゆく。
そのときふと、
ひょいっ
一冊のノートを奪い取られていた。
はっ!として、膨れることを忘れ隣を見ると、それは、旅行中こけしちゃんにコソコソと手渡された彼の禁断なノートで、
……はわぁぁぁぁあああ!
ナナは口をパクパクさせ、あからさまに慌てふためいた。
そんでもって、
フッ――…
パラパラとめくってみた薔は、そら優しい微笑みを彼女へと向けてきました。
ぼすっ!
(うぎゃあああああ!)
ひとまずノートは、勢いよく元のバッグの中へと放り込まれまして。
……いいなぁあ、あのカップル……
周りはたいそううっとりのなか、帰ったらお仕置き決定のそのカップルは仲むつまじく手を繋いで図書館を後にしたんだとさ。
――――――――…
そして、お仕置き模様につきましては割愛させていただき(またか)、ついにやって来てしまったんです、
新学期が!
「えっと、忘れ物はないかな、」
登校間際となってから、念入りにチェックしていたナナは、
「おい、いい加減襲うぞ?」
「ただいま参りますーっ!」
あわよくば襲われそうになり、真っ赤で登校することとなった。
“行ってらっしゃいませっ!”
花子は嬉しそうに、尻尾を振ってお見送り。
……さてさて、高校二年生の新しいクラスは、
一体、どうなっているのだろうか!?
…――An announcement is next time!
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