※※第160話:Make Love(&Insert).90







 「はぁあ…、花子ちゃん…ご主人さまがテレビに出ててほんとうに良かったねぇえ…、きれいすぎるね…」
 「ワゥン…」
 ソファにて、乙女たちはたいそううっとりしておりました。

 「まめちゃんも、こころのすきまをうめてやってるやつがテレビに出てて、良かったねぇえ…」
 「ワン♪」
 ちゃっかり豆も参加。

 そしてナナはあいも変わらず従順でございます。




 ちなみにみんなして仲良く、夕食やなんかは済ませてございまして、

 ひょいっ

 「おおおっ?」

 ナナの膝のうえにずっと乗っかっていた豆は、やさしくだが不意に抱き上げられていた。







 「花子、頼んだぞ?」
 「ワンッ(※かしこまりました)!」
 豆のお相手は花子に託すと、

 「おい、」

 すぐ隣に並んできた薔はちょっと不機嫌だった。

 「抱っこしすぎだろ。」









 (どっひゃあああ――――――――――っ!)

 あーっ、ぁーっ…(※萌え悶えのエコー)


 真っ赤っかとなったナナは、こころにて思いっきり仰け反る。


 そして、

 「そっそそそそそれはもう、よろしければ薔もっ、だっ…、がっ…!?」
 萌え悶えすぎた彼女は、

 「しらかんしゃいあしらぁっ(※舌噛んじゃいましたぁっ)!」
 「俺が舐めてやる、」
 「どばあああ!」

 舌を噛んだらしいけれど、ヴァンパイアのためすぐに治ったのであります。



 グイッ――――…

 それでも薔は容赦なく、強引にナナを抱き寄せ、

 「いいから、舐めさせろよ…」

 顎を持ってくちびるを撫でながら、クスッと笑って。


 「あ…っ、」
 近づきすぎた甘い匂いにも、ナナの胸は切なく高鳴り、

 ちゅっ…

 まずは、やさしいくちづけを。



 「は…っ、あ……」
 とろけそうな視線を絡めて、何度もキスを交わしているうちに、

 …ッ…ちゅくっ…

 「……っん、」

 舌までゆっくりと、絡まりだした。



 ビクッ…とふるえちゃったナナは、彼の服を思わず掴み、

 「ん…っ、ふ…っ、」

 あたまを撫でられるから、気持ちよくて堪らない。


 くちゅっ……ちゅぷっ…

 吸いついて、互いの口内で絡めあう舌は、唾液を混ぜて音を立て、

 「んんんっっ…」

 甘い窒息寸前で、下着はじわじわと濡れてゆく。


 抱っこするつもりがつよく抱きしめられ、溶かされてゆく一方で、

 「は……あぁっ、」

 もっとキスしてほしかったけれど、舌を抜きながらくちびるは離されていってしまった。



 ツッ――…

 細く、糸を引いた唾液は、もっと…と本心で繋がっているとでも言うのだろうか、

 ちゅっ…

 今度はまたやさしくくちづけて、ちょっとイジワルに笑った薔はこう言ったのです。

 「そういやおまえ、俺と一緒にDVD観てぇんだよな?」

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