※※第159話:Make Love(&Attachment).89
純愛でも性愛、性愛だし狂愛、狂愛に愛着して、
…――――いつだって溺愛。
さてさて、物語はいよいよ、4月へと突入した模様です。
と言いますことは、年齢についてはいっさい触れないでおきますけれど、本日からナナと薔は高校二年生なのであります!
「おおおっ…!これ、可愛いですね!花子ちゃんに似合うかもしれないですよ!?」
と、ナナはまじまじと、レトリーバー専用のかぶりものを手にして眺めてみた。
ちなみに、時代劇とかに出てくるお姫様のかぶりものです。
「あっ、こっちにお殿様もあっ」
とか、はしゃぎながら片手を伸ばすと、
ひょいっ
お姫様は隣より奪い取られた。
何事かと思いそちらを見たナナのあたまで、合わせてみた薔は、
「確かに可愛いな。」
さらりと言いました。
「わたしに合わせて、どうするんですかーっ!?」
「こっちも合わせてみるか?」
「お殿様もですかーっ!?」
発見したのはナナでありますが、お殿様のかぶりものも薔は彼女で合わせてみると、
「ちょっと、笑わないでくださいよーっ!」
「おまえ…こっちのが似合ってんぞ?」
「えええ!?」
笑いを堪えはじめた。
はい!
本日ふたりは、“レトリーバー専門ショップ”へ花子のお誕生日プレゼントを仲良く選びに来ているのです!
「そんなに似合ってるんですかぁ?」
ぷうっ…
今度はお殿様バージョンをまじまじと眺めながら、ナナはちょっと膨れた。
すると、
「冗談に決まってんだろ?」
そんな彼女のあたまをやさしく撫で、
「まぁ、そういう反応もひっくるめて、もとが可愛すぎることは確かだけどな?」
薔は笑いながら言いました。
よって、真っ赤になったナナは頬の膨らみだけはもとに戻して、
「あっ、こんなところに、猫ちゃんまでありました!」
「またおまえで合わせてみろよ、」
「か、かしこまりました!」
照れ隠しか、彼の言う事をやけに素直に聞くようになったんだとさ。
(すっごい羨ましい…、大型犬グッズは、彼女さんのために購入ですか?)
周りのお客さん方よ、本日はそういった目的で来ているわけではございませんので!
[ 466/540 ][前へ] [次へ]
[ページを選ぶ]
[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]
戻る