※※第156話:Make Love(&Whisper).87






 ゆっくり交わしたおはようのキスで、とろけそうになっちゃってからのこと。

 「あのですね、薔、」
 「ん?」
 未だベッドの中で髪を撫でられているナナは、ふと思い出して彼へとご報告しました。

 「明日わたくし、こけしちゃんとモモちゃんと遊びに行ってまいりますので。」

 と。









 「…あ?」

 …――せっかくのモーニング甘々が!



 ……あれれぇ?
 すぐに“ん?”から“あ?”へと変わってしまわれたよ?

 ナナは目をぱちくり。




 「誰が決めたんだよ、」
 「えっと、三人で、決めたのですが…」
 そして彼の雰囲気に、圧倒されだすと、

 「ふーん、」

 目の前で、やや枕に顔をうずめるようにして、薔は拗ねた。

 「おまえっていじわるだな…、俺はずっとおまえと一緒にいてぇんだぞ…?」









 …ぇぇぇぇぇぇえええ!?
 このひとにいじわると言われたわたしは、どうすればよろしいのでしょうか!?
 いやそれより可愛すぎる――――――――――っ!

 うーっ、ぅーっ…(※腑に落ちない<激萌えのエコー)






 「ちょっと!可愛く拗ねて誘惑するのはやめてくださいよ!」
 「拗ねてねぇし誘惑もしてねぇよ、」
 「拗ねてらっしゃるし誘惑もしてらっしゃるじゃないですかーっ!可愛いですし色っぽいですもんっ!あああっ!それはいつもでしたか!」
 「いつも可愛くて色っぽいのはおまえだろ?」
 「うっきゃあああ!」
 両者、一歩も譲りません…と思いきや、ただイチャイチャしているだけでございます。


 そんななか、

 「あっ!でしたらわたくし、帰ってきたら薔の言う事何でも聞いちゃいます!」

 と、思いついたナナは元気よく提案してみた。



 ……いや、それナナさん、けっこうないつも通りじゃあ……





 「よし、行って来い。」

 …あ、いいんだ。




 「ありがとうございますっ!そう言えばこけしちゃんが、醐留権先生がおそらくふりーとやらだ」
 「そんな情報は突っ返しとけ。」
 「えええ!?」

 こけしちゃんの勧めは、言い終えぬうちから却下されました。




 …と、言いますことで、お許しが出たため、メインの乙女たちは明日揃ってお出かけの模様です!
 帰ってからヒロインは、ナニかしらをされちゃうようですが、ね。

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