※※第155話:Make Love(&Sex aid).9






 動きは止まず、ふたりは絶え間なく腰を振り、

 「ほら、俺のが何度も出たり入ったりしてるおまえのここ、もう泡立って溢れてきたぞ?」
 「あん…っ、あっ、は…っああっ、」

 喘ぎを上げるナナのくちびるへと、くちびるを寄せて薔は囁き。



 そして、

 「おまえの可愛さって、何から何まで罪なんだよ、」

 甘く、吐息の後にはくちづけが落とされたのだった。

 「だから覚えとけ、こいつを裁けんのは俺しかいねぇんだ…」







 くちゅっ…

 「んぅ…ふ、んっっ、ん、」

 絡みあう、舌と舌、下では性器と性器が。
 擦れあう、肌と肌も、余すことなく淫らに快美な熱を持ち。


 いつだって、狂っている気がした。
 それがすべてなのだから。















 ――――――――…

 「わお、やっぱ俺、いい曲出来たわ、」
 作詞作曲に励んでいた屡薇は、笑って手を休めた。
 膝の上ではすやすやと、豆が眠っている。
 小さいけれど大きく心地よいぬくもりだ。


 照明は少し、落とされた部屋で、

 「ほんと、薔ちゃんの言う通りだよ、」
 浮かべているのは、穏やかな笑みで。


 屡薇は、ぽつりと呟きました。

 「一秒先ですら、すべて俺次第だよな…」








 …――――切なく繰り返すこのメロディを、
 いつか誰かのために優しく奏でられるよう。















 ――――――――…

 酔って抱かれたナナは静かに、寝息を立てている。
 薄く照らす明かりのなかで、白い肌にはいくつもの証が。



 ギシ…

 彼女をベッドへと運んできた薔は、傍らに座ってその髪をやさしく撫でると静かな言葉を投げ掛けた。

 「いつか…俺が死ぬ時、おまえも一緒に来てくれるか?」









 「ん……」
 眠りに就くナナはほんの少しだけ、躰を動かし、

 「なんて、俺が言ってどうすんだよ、」

 彼は自らを嘲笑うと手を離してゆく。





 そして、

 「ナナ…」

 そっと彼女を抱きしめた薔はいつにもなく、消え入りそうな声で告げたのだった。

 「おまえに…咬みつく事なんて…、ほんとはいつでも出来るんだぞ…?」
















  …――――I go mad,because I love you.

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