※※第152話:Make Love(&Make Love!).7







 ぶわわぁっ…!


 テレビを食い入るように見つめていたナナは、大感動の涙を流した。

 「か〜わいい――――――――――――っ!」

 いーっ、ぃーっ…(※萌えはやがて宇宙へと…なエコー)









 「………………。」
 隣に並んでいる薔は、ちょっと不機嫌だ。

 「あああ!かわいい!美人ですしきれいですしとにかくかわいいですよ!殺す気ですか!?わたしの彼氏とは思えないほどの美しい女性ですよ!どなたですか!?こちらは!」
 「俺だ、おまえの彼氏だ。」
 「うわぁ、見事なまでに歌に関しての感想ひとっこともねぇわぁ。」

 なにげに、屡薇も一緒に見ていた。
 もちろん花子と豆も一緒。







 「もももう一回観ます!あの、太陽の光の下微笑む薔が可愛すぎるんですよ!全部可愛すぎますけど!」
 「おまえこれで15回目だぞ?」

 ……あ、1回目じゃなかったのか。
 ナナのテンション凄まじいな。






 「いつんなったら歌の感想言ってくれんだろ?」
 「諦めて帰れ。」
 「か〜わいい――――――――――――っ!」

 リビングはこんなにも、和やかでございますね。






 ふと、

 「にしてもさ、お宅の嫁さんのノート、凄いね。これ何語書いてあんの?」
 「勝手に触んじゃねぇよ。」
 屡薇が手にしたナナの現国(←注目)のノートを、薔はすぐさま奪い取り。

 「こっ、ここですよ、薔っ!ここっ!」
 「あー、わかったからあんま引っ張んな、」
 「ぎゃわあ!こちらはもんのすんごくかっこよすぎました――――――――――っ!」
 「………………。」

 ナナのテンションは上がるよどこまでも。






 「何か楽しいな、豆。」
 「ワンッ♪」
 豆を優しく抱っこして、屡薇は笑っている。

 「おい、そろそろ襲っちまうぞ?」
 「んええ!?」
 「わお。」










 “ウフフ、これぞギャップ萌えでございます…”
 花子もPV鑑賞をめいっぱい楽しんでいる模様です。


 そんななか、

 「そう言えば薔ちゃん、写真撮っていい?メンバーに頼まれてんの、」
 屡薇はあっけらかんとして、申し出たが、
 「断る。」
 即却下された。



 「男の薔ちゃんはイジワルだワン!」
 「………………。」
 豆を口元まで抱き上げて、代弁させる屡薇。





 「あああのっ、薔っ!こちらとおんなじ顔をしてみてくださいっ!」
 「できねぇだろ。」

 彼女のガードのためド真ん中を陣取っている薔は、ちょいとした引っ張りだこ状態だ。


 「もう一回観ます!」
 「もうやめろ。」
 「あはは。」

 …PV鑑賞も非常に、盛り上がっておりますね!

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